ホールにおける中高年女性の貢献度 ~ 万全の体制で年末年始商戦を迎えるために

以前より、パチンコの業績を回復させるためには遊技単価の高い40~50代の中高年男性を呼び戻すことが課題と伝えてきましたが、9月から12月にかけて「仮面ライダー」「エヴァ」「牙狼」「ルパン」「北斗」と、中高年男性に人気の高い話題機が次々と投入され、呼び戻しに向けた流れは構築されつつあります。

その一方で、10~12月のパチンコ新機種のラインナップを見ると、どうしても若年男性や中高年男性をターゲットとした機種が多く、中高年男性と同様にパチンコのコアユーザーとなる40~50代の中高年女性、並びに60代以上の高齢女性を呼び戻す環境が十分整っているとは言えません。

今回は40~60代女性の遊技動向を踏まえ、彼女たちを呼び戻す有効策、さらには呼び戻すことで得られる成果を検証していきたいと思います。

◆女性は遊技時間、来店頻度で貢献度が高い

以下は、「日遊協ファンアンケート2018」の中から、40~60代男女別の遊技時間(平日)と遊技頻度に関する調査結果を抜粋した図表となります。

・1日あたりの遊技時間(平日)

・1日あたりの遊技時間(休日)

先ず「1日あたりの遊技時間(平日)」を見ると、女性において「3~5時間」「5時間以上」の回答率が男性より上回り、女性の遊技時間が長い傾向が示されています。特に「50代女性」「60代女性」については、「3~5時間」と「5時間以上」を併せた回答率が6割を超え、昼頃に来店した50~60代女性の多くは夕方頃まで腰を据えてじっくりと遊技していると考えられます。なお、休日の遊技時間では、男性の方が長い結果になりましたが、女性についても「3~5時間」「5時間以上」の回答率が一部を除いて大きく減少しておらず、休日になると女性の遊技時間が極端に低下するわけではありません。

・ホールへ行く月平均回数

次に「ホールに行く月平均回数」では、40~50代の女性において、「ほぼ毎日」「2日に1回」「4日に1回」の3項目を併せた回答率が男性を上回り、少なくとも週に2回以上ホールに通っている中高年女性が多い結果となりました。60代こそ、「ほぼ毎日」の回答率が50%近くに達したことで、男性が女性を上回りましたが、「ほぼ毎日」「2日に1回」「4日に1回」を併せた回答率は約8割と40~50代女性よりも大きく、来店頻度は高い傾向にあります。

これらを相関させると、40~60代以上の女性に関しては、遊技時間や来店頻度で貢献度が高いことが示されました。1人の中高年女性を呼び戻すことは週に2回以上来店し、3時間以上遊技するユーザーを獲得することになるため、店舗全体での稼働の上昇や来店客数の増加へと繋がりやすく、ホール内の活況感にも大きく貢献するでしょう。特にコロナ禍で午後3時頃に稼働のピークを迎える現在の状況を踏まえれば、平日昼間に稼働貢献する中高年女性は非常に貴重であり、中高年男性と同じウエイトで呼び戻しに注力していかなければなりません。

◆新たな韓流ブームの中で登場する「ぱちんこ冬のソナタ」、中高年女性呼び戻しに期待

広告などの規制が強化され、女性に特化した販促を打ち出すことが難しくなっている中、中高年女性を呼び戻していく上では、やはり彼女たちの遊技意向を高められる機種を用意する必要があります。中高年女性に人気の高い機種の代表格として、「ぱちんこ冬のソナタ」シリーズが挙げられますが、12月にはその最新作「Pぱちんこ冬のソナタForever」が登場し、中高年女性呼び戻しへ向けた大きなチャンスがやってきます。

現在、定額制動画配信サービス「netflix」で配信されたドラマ「愛の不時着」や「梨泰院クラス」のヒットにより、第4次とも言われる韓流ブームが起こり、女性を中心に韓流が再び注目を集めています。

特に「愛の不時着」では、第1次韓流ブームを担ったチェ・ジウ氏がゲスト出演したため、「冬ソナ」など、第一次韓流ブームの作品の話題が視聴者やメディアなどの間で再度取り上げられるきっかけともなりました。

2018年に登場した前作「CRぱちんこ冬のソナタRemember」は、作品に強い愛着を抱く50~60代の女性が当時を懐かしむ様にして遊技し、ロングヒットに至りましたが、今作については、「愛の不時着」から韓流に目覚めた30~40代女性の集客も期待できます。「冬ソナ」シリーズの根強い人気と新たな韓流ブームを活かし、是非とも中高年女性の呼び戻しに繋げていきたいところです。

◆例年以上に重要度の高いパチンコ営業、脇を固めるラインナップにも細心の注意を

今年の年末年始商戦は、パチスロでの新機種・話題機不足が否めず、パチンコを中心に売上や粗利を確保していく必要があります。さらに年末年始商戦を終えて以降は、「大海物語4MTB」「沖ドキ」など、営業の軸を担ってきた主力機をパチンコ、パチスロの双方で段階的に撤去しなければならず、特に2021年1~3月の業績の低迷は避けられません。この低迷を抑えるには、例年以上に万全の体制で年末年始商戦に望み、商戦を終えるまでに売上、客数、稼働とあらゆる数値を最大限に引き上げておくことが重要です。

年末年始商戦向けのパチンコ新機種のラインナップを見ると、「P真・北斗無双第3章」と「P大海物語4スペシャル」の2機種が軸と位置付けられ、このうち「P真・北斗無双第3章」では、9月からの課題としてきた40~50代男性の呼び戻し、「P大海物語4スペシャル」は高齢層を中心とした海ファンの確保に貢献することが期待されます。

ただ、例年のことですが、年末年始商戦は、家族や夫婦など、グループでの来店が見込める時期であり、老若男女問わず、あらゆるユーザーに対応した機種を揃えておかなければなりません。また、「P大海物語4スペシャル」は、6~7万台と多台数が導入されるにも関わらず、撤去を迎える「大海4MTB」の代替機、「大海4MTB」撤去後の海ファンの受け皿という性質が強いため、商戦期の目玉機種として期待される様な売上や稼働の増加に大きく貢献できるかは定かではなく、良くも悪くも“現状維持”の稼働、売上に止まってしまうリスクも備えています。

その意味では、「Pぱちんこ冬のソナタForever」の導入告知を通じて、中高年女性や高齢女性の来店意欲を高め、実際に「冬ソナ」目当てで来店した女性層を「P大海物語4スペシャル」へ回遊させるという流れを作っていった方が「冬ソナ」「大海4」の双方で最大限の導入効果を発揮できるかもしれません。どちらも中高年女性や高齢女性を集客できるという共通のメリットがあり、両機種を包括的に捉えた運用を意識し、女性層の呼び戻しを実現した方が良いでしょう。

例年、年末年始商戦向けの主軸機の購入が完了すると、1年間の入替計画がほぼ終了したことによる“安泰ムード”が漂うのですが、今年に関しては、旧基準の主力機が撤去される2021年1~3月の売上の減少幅を最小限に抑える対策にも取り組む必要があります。

「P真・北斗無双第3章」と「P大海物語4スペシャル」を導入できたから“一先ず安心”とは考えず、主力機との相乗効果が見込める機種で脇を固め、ユーザーを取りこぼさない様にしていきたいところです。

※ 当サイトで使用しているホールや機械の画像はすべて許可を取り撮影し、掲載しております。

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