9月よりミドルタイプを強化、中高年男性の定着を実現させるために

以前の記事で、8月は甘デジを強化して、コロナウイルス感染のリスクからホールへの来店を控える中高年層やシニア層を呼び戻す、9月以降はミドルタイプを強化して、遊技予算の高い40~50代男性の遊技習慣を付けさせることを提唱しました。

このうち、8月については、「PAぱちんこ新必殺仕置人TURBO」などが投入されたことにより、甘デジの稼働が上昇し、第一の目標をクリアすることができました。

この流れを受け、9月以降は40~50代男性の呼び戻しに力を入れていきたいところですが、その鍵を握るミドルは、コロナ禍で最も低迷してしいるジャンルでもあり、呼び戻しを実現させるためには、年末商戦までを見据えた中期的な取り組みが必要かもしれません。

そこで今回は、9月の稼働データに基づき、ミドルスペックの活性化、さらには40~50代男性の遊技定着へ向けて必要なことを検証していきたいと思います。

「仮面ライダー轟音」の導入効果で閉塞感の殻を破り、回復へのきっかけになる

・4円平均 稼働比較

・4円平均 売上比較

上のデータは、9月1日と8日、9月2日と9日における、4円パチンコの稼働と売上を比較したものです。これを見ると、9月8日と9日で稼働、売上共に大きく伸びており、「Pぱちんこ仮面ライダー轟音」の導入効果が存分に発揮されていることが分かります。やはり遊タイムの搭載された「ぱちんこ仮面ライダー」シリーズの最新作として、現役ユーザーが大きな期待を持って来店し、遊技に至ったと言えるでしょう。

これまでのシリーズ機と比較すると、初動が物足りないと感じている方もいるかもしれませんが、仮面ライダー轟音が導入される前までは、大型タイトルが投入されず、平均稼働が1万を下回る状況にありました。まさに“稼働の底”とも言える環境の中で導入されたことを考慮すれば、十分成果を挙げていると捉えることができます。「仮面ライダー轟音」導入をきっかけに稼働は10,000個以上へと回復しました。コロナ禍で閉塞感が漂っていたホールにおいて1つの殻を破り、コロナ前の水準へと業績を回復させる第一歩を踏み出せたと言えそうです。

・時間帯別稼働推移

この新台効果は時間別の稼働推移にも現れています。上のグラフは8月31日の週(平日)と9月7~8日の稼働を時間帯別でまとめたものになります。両者を比較すると、いずれも15時頃に第一のピーク、19時頃に第二のピークを迎え、20時以降に大幅に落ち込んでいくという点に相違はないのですが、第一のピークとなる15時から稼働の落ち込む20時まで、9月7~8日の稼働が8月31日週を上回る水準で推移している点に注目されます。つまり、ピークとなる昼間の稼働が上がったことで夕方以降の稼働も上がったと捉えることができます。6~7月の段階では「ピークとなる昼間に稼働が十分上がりきらないが故に夕方以降の稼働がさらに落ち込んでいる」状況にありましたが、今回は、その逆の結果が生まれ、夜稼働についても改善の兆しが窺えます。ただ、コロナ禍で人々の生活リズムが早くなっているため、20時以降に稼働が落ち込む状況は当面続くと予測されます。15時~19時頃までを集客のピークと捉え、営業に望んだ方が良さそうです。

ピークの底上げは常連客数の増加にもつながる
この様にピークとなる時間帯の稼働上昇が他の時間帯にも好影響を与えることが示されましたが、ピークの底上げは稼働のみならず、常連客数の増加という面でも期待できます

以下は、株価チャートを使用し、月毎の客数推移を表したものです。なお、グラフ内の数値はダミーですので1つの例としてご覧頂ければと思います。

このグラフでは、各月の平均客数、最多客数、最少客数の3点を1つに示しています。このうち、最少客数は、そのお店の「常連客」や「固定客」、最多客については「常連客+新台や話題機を目当てに来店したユーザー」と捉えることができます。

ここで注目すべきことは、最多客数が減少した翌月は最少客数が減少する(グラフ内の青の矢印)、逆に最多客数が増加した翌月は最低客数が増加する(グラフ内のオレンジの矢印)という点です。つまり、常連客を増やしていくためには、最多客数、つまり新台目当てで来店するユーザーを数を増やさなければならず、最多客数の増加が自ずと見込める話題機の投入がその絶好の機会と言えます。

さらに、この取り組みは断続的に求められます。上に例示したグラフでは、9月から11月にかけて最多客数が増加したものの、11月から12月に最多客数が減り、1月の常連客減少へと繋がりました。つまり、1回の最多客減少が以降の業績にマイナスの影響を及ぼすリスクがあり、わずかな差であっても最多客数を増やしていくことを意識する必要があります。

幸いにも、今年は10月に「牙狼」と「エヴァンゲリオン」、11月に「ルパン」、12月に「北斗無双」と、中高年男性の来店意欲を高められる話題機種が相次いで投入され、9~12月にかけて、最多客数を増加させられる環境が整っています。これらを通じて、上のグラフのオレンジの矢印の様に最多客数の増加と共に最低客数を増加させるという好循環を生み出したいところです。

もちろん、その手始めとして、「仮面ライダー轟音」は重要な役割を担っています。週末の12日と13日、さらには4連休を迎える19~22日に、40~50代男性を集客し、ピークの更なる底上げに努めていった方が良いでしょう。

 

※ 当サイトで使用しているホールや機械の画像はすべて許可を取り撮影し、掲載しております。

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