パチンコ部門にチカラを入れた企業が勝つ

●店舗側の実行力次第

現状、中高年客比率の高いぱちんこ部門が厳しい状況にあるわけだが、現状、ホール様の視野が狭くなりがちだ。そのため、多くのホール様の業績回復は想定以上に時間がかかるだろう。たしかに、コロナ感染は怖いし、遊技資金も減ったし、2ヵ月以上遊技していないと遊技しなくてもよい脳(身体)になったという中高年客は多い。そのため、中高年客の回復はワクチン開発を含めて時間はかかるだろう。ただし、中高年客の回復に時間がかかる環境下でありながらも、回復の早い店舗と回復の遅い店舗が出てくることは間違いない。これは大手や繁盛店が優位ということではなく、中高年客を早く戻したいという想いと実行力レベルによる格差である。実際、今こそがチャンスと感じ、仕掛けている店舗のなかには、コロナ感染前と比較して90%以上まで稼働率を戻してきている店舗も存在する。コロナ前と比較して平均65%の回復市場のなかでも、なぜ、このような格差(ある店舗は90%、ある店舗は60%の回復率)が生じるのであろうか。

これだけは言える!大手だからではない。大型店だからでもない。
お客様を本気で戻そうという強い思いと実行力の積み重ねの結果である。

●短期戦略はセオリーに過ぎない

現状、多くの店舗が仕掛けている短期戦略としては「流動性の高いプレイヤーの獲得」だろう。たしかに、まずは、20代~30代のプレイヤー獲得が手っ取り早い。たしかに、スロット部門の客数を短期的にでも増加させ、スロット部門の収益性を高める。この粗利を元手に常連客比率の高い機種に配分する(薄利営業する)といった一連の流れはセオリーではある。これは普通の考えであり、多くの企業(店舗)が実践しているはずである。

●中長期戦略の思考はブルーオーシャン

だからこそ、優良企業(店舗)が獲得したいのは「流動性の低い常連客の獲得」となる。つまり、中高年層プレイヤーを早期復活させるイメージ作りができているかどうか。中高年客回復には時間がかかるため、自然回復頼みでは先が長すぎるし、競合店よりも優位性を維持することができない。
優位性を維持するためには、短期戦略を行いながら、並行して中長期戦略を仕掛けていくことが必然である。
これは当たり前のことではあるが、余裕がないときは、この当たり前のことができない思考に陥りやすい。

●いま、中高年客が求めているのは何か

中高年客を早期復活させる!これを実現するためには、この客層への投資を怠っては厳しいだろう。おそらく、多くの企業(店舗)で、接客やサービスにチカラを入れておけば、そのうち戻ってくるだろうという安易な思考にあるように感じる。もちろん、接客やサービスは大事ではあるし、コロナ対策も万全にしておきたい。ただし、多くの中高年客は接客やサービスよりも、シンプルに勝ちたいし、入替を楽しみにしている。つまり、中高年客の早期復活には出玉や入替は欠かせないため、下記の3点を抑える必要があるだろう。

「コロナ対策力」×「接客&サービス力」×「機械力」

「コロナ対策力」「接客&サービス力」のなかには中高年客が喫煙しやすい喫煙スペースの確保なども含まれる。つまり、三密になりにくい店外の喫煙スペース確保は重要だ。
「機械力」中高年層から支持される機種構成(入替)が競合店よりも支持されるかどうか。粗利率は低いに越したことがないが、中高年客が求めている機械の入替が競合店よりも充実しているかどうかも重要視点となる。現状、中高年客の遊技資金も少ないので、中高年客の早い回復には、これに沿った入替戦略が重要だ。
そう考えると、ぱちんこ部門ならば「甘デジ」がキーとなるだろう。甘デジは4円ぱちんこだけでなく、1円ぱちんこでも転用が利くので費用対効果は大きい。

今後数ヶ月間における、ぱちんこ部門の復活には、今、中高年客が求めている機械を導入することがポイントとなりそうだ。

※ 当サイトで使用しているホールや機械の画像はすべて許可を取り撮影し、掲載しております。

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