「Pパイレーツオブダイナマイトキング」~ソニックVチャージシステム~

皆様こんにちは。玉男です。

今回は大一商会様の新機種、「Pパイレーツオブダイナマイトキング」について考察していきます。
当機種は導入予定日が12/7、導入予定台数は5000台となっております。

本機は「CRダイナマイトキング沖縄」の後継機となっており、前作でのユーザーの不満を解消した役物や、新しいシステムによる92%継続をウリにしているようです。

それではまずはスペックについて見ていきましょう。
詳細は下記になります。

今回のダイナマイトキングも、前作同様に通常時は当りやすく突入率もそこそこある代わりに特図が回りづらい、いわゆる低スタートの機械となっているようです。

今作は、前作より大当り確率を重くする代わりに特図が回りやすくなっているようです。

特殊なスペックなので、下記の順に見ていこうと思います。

①通常時からRUSH突入まで
②RUSHの出玉獲得について

~①通常時からRUSH突入まで~

基本的には普通のデジパチで、特図1が回って大当りし、その何%かでRUSHである時短1回に行きます。

特徴としては、普通の液晶機のようにヘソに玉が入って特図が回るわけではなく、さらにその下のクルーンの特定の穴に入賞しないと特図が回らないということでしょう。

豊丸様の「餃子の王将」シリーズをイメージしていただければと思います。

本機はさらに改良を重ね、複数の玉が同じクルーンにいるときに、その玉ではずれ穴をふさぐことで特図が回りやすくなるという機能を持っているようです。(図1)

特図が回ったらホールドが解除されるのか、時間によって解除されるのかはまだ分かりませんが、目に見えてスタートの確率が上がるというのは中々新しいと思います。

【図1】

 

低スタートの機械は千円当りに回せる回転数が少ないので、やはり大当り確率は軽くないと辛いものがあります。

本機は大当り確率を約1/59.8と言っていますが、実はこれ、厳密に言うと違います(笑)

1/59.8は小当りも含めた確率で特図1の小当りと大当りの合算の値です。

特図1の大当り確率は、1/59.8のうちの6Rの振り分けだと思われるので、約1/154.5になります。

低スタート機で大当り確率が1/154と言われると、かなり遠く感じる方も多いのではないでしょうか。

おそらく小当りはこれをごまかすために1R大当りとして搭載されているのだと思います。

演出次第で、「1/59.8の当りを引いて、37.8%でRUSHに突入」というか「約1/154.5の大当りを引けば100%RUSHに突入」というか、ユーザー様がどちらにピンと来るか変わりそうです。

自分は後者の方が分かりやすいですが…

 

~②RUSHの性能について~

本機のRUSH性能は少し特殊です。RUSHは時短1回転で、その間に保留を3個貯めて合計4変動のどこかに10Rの大当りがあれば再びチャージに戻り、逆に4変動すべて2R大当りだった場合に通常に戻るというものです。

仕組みとしては平和様の「P真・黄門ちゃま」が近いです。あちらは保留が1個でチャンスが2回だったのに対し、本機は保留3個になってチャンスが広がった分、ダメな方の大当りの出玉が極端に少なくなっています。

 

こういうタイプのスペックで継続率を出す場合、普通は「1-抜ける確率」で計算するかと思います。

この方法で継続率を計算すると、本機の継続率は約77.3%となります。

しかし多くのプロモーションで約92%という売り文句が出ており、ちょっとした物議を醸しています。

この92%とという値は、実は平均の連チャン回数から逆算した数字です。

平均連チャン回数と継続率は下記の式で表わせます。

 

平均継続回数=1÷(1-継続率)

(例)継続率80%の場合の平均連チャン回数は1÷(1-0.8)=5回

 

この式を使えば、平均の連チャン回数から継続率を出すことができますが、今回に関しては表現が間違っている気がしますね。

継続率と言えば、「その大当りを引いたら連チャン状態に戻れる確率」というのが一般的かと思います。

バトルスペックで勝利したり、STで回転数以内に大当りを引いたりがこれです。

本機でいえば2Rの大当たり回数が非常に多くなるので、確かに大当りの回数は増えていくのですが、ユーザー様がそれを継続しているととらえることはないでしょう。

2Rは外れです。

RUSHに入って1回も10Rを引けなかったとしても、初当りを含めて大当り回数は5回になりますが、これを「5連した」と言えませんよね。

約1/3の10R大当りを4回転以内に引けるか!?という遊び方になるはずなので、自ら誤解を招く書き方をしてユーザー様をぬか喜びさせるような気がします…。

~最後に~

さて、今回は「Pパイレーツオブダイナマイトキング」について考察させていただきましたが、いかがだったでしょうか。

低スタートの爆発力ある台というのは一定の需要があると思いますが、今回は連チャンにも一ひねり加えたスペックに仕上がっていると思います。

開発として出した数字は間違っていないのですが、ユーザー様にそれが伝わるかは別です。

「大当たり回数は増えるけど2Rばかり」というのを「高継続」と捉えてくれるユーザー様はいないでしょう。

あまり一般的でないスペックなので、もっと分かりやすく、不信感を抱かせないプロモーションが必要ではないかと思いました。

それでは今回はここまでと致します。

 

次回もどうぞ宜しくお願い致します。

※ 当サイトで使用しているホールや機械の画像はすべて許可を取り撮影し、掲載しております。

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