「P Re:ゼロから始める異世界生活」~ぱちんこRe:スタート~
皆様こんにちは。玉男です。
今回は大都技研様の新機種、「P Re:ゼロから始める異世界生活」(※以下、リゼロ)について考察していきます。
当機種は導入予定日が1/12、導入予定台数が10000台となっております。
同社のスロットの方のリゼロは、直近6年間の中でNo1の導入台数と稼働実績を残したコンテンツとして有名で、遊技機業界の中ではビッグタイトルと言ってもいいでしょう。
また、当機種の導入と同時期にアニメ2期の後編が放送される予定です。
スマホアプリも先日リリースされ、遊技機業界内外にもファンの多い版権ではないでしょうか。
そのためか、ネット上にスペックや情報が公開されるたびに色々と物議が起こっていますが…
とはいえ注目度は高く、スロットファンや新規ファンの稼働にも期待できるでしょう!
それではまずはスペックについて見ていきましょう。
詳細は下記になります。
スペックはミドルタイプの確変ループで、小当りRUSHを搭載しています。
大当りによる出玉は1000発or400発と少ないですが、小当りによる出玉をとがらせたようです。また、小当りRUSHの前にある白鯨攻略戦は、少し複雑なゲーム性を持っているようです。
それぞれ下記の順に考察していきます。
①白鯨攻略戦について
②小当りRUSHについて
③出玉設計について
~①白鯨攻略戦について~
本機の最もいいRUSH状態は、小当りRUSHである「ゼロからSPRUSH」です。
ここに行くためには、初当りで3%を引くか、67%確変を引いた後に行く、「白鯨攻略戦」で白鯨に勝利しなければなりません。
白鯨に勝利するための条件は、「規定回数の間、大当りを引かないこと」です。
白鯨攻略戦は電サポつき確変で、あらかじめ定められた電サポ回数の間に大当りを引かなければ、電サポが切れて潜伏確変である小当りRUSHに行けるという仕組みです。
電サポ回数は確変大当りを引いたときの状態によって変化するようで、それも公開されていました。
それぞれ下表のようになっています。
電サポは特図1となっており、白鯨攻略戦中に確変大当りを引くとやり直しとなってしまいますが、電サポ回数は優遇されて突破しやすくなりますので、版権の特徴である「死に戻り」をうまく反映させたスペックだと思います。
小当りRUSHの性能を上げるためにはその前に“壁”を用意しなければなりませんが、版権の特徴をゲーム性に活かすことは、その機種の固定ファンを作る上で欠かせない要素となります。
この点については「リゼロらしさ」をユーザー様に提供できるかと思います。
~②小当りRUSHについて~
上述の白鯨攻略戦も確変なので、そこでループすれば出玉を得ることはできますが、大当り1回につき400発ではミドルスペックとしては不十分です。
本機の出玉のメインは小当りRUSH「ゼロからSPRUSH」となります。
本機は高確率が1/40.3で小当り確率が1/3.99なので、平均して約10回の小当りを獲得することができます。
他の小当りRUSHの機種と比較すると回数が非常に少なく、これが物議をかもしている要因のようです。
しかしそれは誤解で、本機の小当りは1回で100発の払い出しを得ることが可能とのことです。
同社の過去の機種「Pガンスリンガーストラトス」(※以下、ガンスト)や、SANKYO様の「CRF LADY GAGA」でも採用されていましたが、高速でパカパカする小当りでアタッカーに10カウント入賞させ、安定して100発の払い出しを可能にしているようです。
ですので、小当りRUSH中は大当り間に平均して1000発の払い出しがあり、それが70%でループします。
大当りも1000発の払い出しが50%と多く、大当りと小当りがバランスよく出玉を作っていく設計になっています。
もちろん毎回小当りRUSHで1000発獲得できるわけではありませんが、逆に1000発以上獲得することも現実的な確率で起きます。
疑似的に円グラフにしてみると↓の表のようになるかと思います。
こうしてみるとそこまで悪くないスペックに見えます。
しかし、小当りで取れる玉が変動する点や、高継続でない点がユーザー様の懸念のようです。
特に小当りRUSHの期待値は、計算できればイメージできますが、一般のユーザー様には最も伝わりづらいと言えます。
以前の記事でも書きましたが、どんなに良いスペックでもユーザー様に魅力を感じてもらえなければ意味がありません。
逆に、実はそんなに出玉は得られなくてもユーザー様が「ヤレそう」と思えるスペックこそが魅力的とも言えます。
この点に関しては、ユーザー様に魅力を感じてもらいづらいスペック選択をしてしまったと言わざるを得ないでしょう。
スペック設計はユーザー様に届きづらかったようですが、良い点として届いたものもあるようです。
ネット情報によると盤面右側に釘がなく、特図2の始動口はガンストと同じく丸飲みポケットになっているようです。
本当だとすれば、ユーザーにとっては非常にストレスフリーな小当りRUSHになると思われますので、過去の小当りRUSHの機種と異なる遊技感を提供できる可能性は非常に高いです。
その反面ストレスがないということは間延びする可能性が高くなるということです。
大当りを引かないことが求められる小当りRUSHにおいて、間延びを感じさせないようにどう演出しているかが稼働に対して重要なポイントとなるでしょう。
どちらにしてもまずはRUSHを体感していただいて出玉感を認知していただくことが、稼働を作る上で不可欠であると予想します。
~③出玉設計について~
ネット上で多くの批判的意見が見られたので、私自身も計算してみました。
小当りRUSHに入ってからの平均出玉は非常に多いのですが、突入率や時短の大半が30回であることを考慮すると、本機は「辛い」機種と言えます。
(ネットの評判ほどではないですが)
低確率を1/299にしても、今市場にある他の機種のボーダーと同程度になるくらいだと思います。
辛めのスペック設計について、おそらく右に釘がないことが理由として考えられます。
利益調整を行う場合、左だけでなく右も調整することで、ユーザー様に過度なストレスを与えないようにしたいというのが一般的かと思います。
特に小当りRUSH機の場合、右を少し過剰に締めても、小当りの払い出しのおかげで気づかれにくいというのもあります。
右で調整を行うことができない分、一般的には左を余計に締めなければなりません。
そこで辛くスペックを設計することで、十分な利益を得るための極端な調整を行わずとも、ある程度回転数を確保できるようにしているのだと思います。
~最後に~
さて、今回は「P Re:ゼロから始める異世界生活」について考察させていただきましたが、いかがだったでしょうか。
大都技研様のぱちんこは稼働においてあまりよい実績を残せていないという現状ですが、今回は人気コンテンツとのタイアップや、市場にライバルがいないスペック設計ということもあり、稼働においても期待が持てるのではないかというのが個人的な感想です。
市場の多くが速度優先の混合機になっていく中で一石を投じることができるのか注目です。
それでは今回はここまでと致します。
次回もどうぞ宜しくお願い致します。
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