「P北斗の拳8 救世主」 ~バトルスペックのニュースタンダード~
皆様こんにちは。玉男です。
今回はサミー様の新機種、「P北斗の拳8 救世主」(※以下、救世主)について考察していきます。
当機種は導入予定日が5/10、導入予定台数が約10000台となっております。
救世主は、北斗の拳8とついていることから、「P北斗の拳8」(※以下、前作)のスペック変更版と思われます。
北斗の拳シリーズはこれまでも「百烈」という名前でスペック変更版をリリースしてきた実績があります。
今回も名称は「救世主」に変わっていますが、同じ立ち位置になるかと思われます。
演出面に大きな変更はないと予想されますが、スペック面の変更がどうなっているのか考察していきたいと思います。
それではスペックについて見ていきましょう。
詳細は下記になります。
特図1は突入率約50%のV確変になっていますが、これまでのシリーズを思い出させる、王道のバトルスペックとなっています。
ミドルタイプで1500発が75%ループし、2R確変を含む継続率は82%と、高継続バトルになっているのが特徴です。
下記の項目で考察していきます。
①平均出玉
②他機種比較
~①平均出玉ついて~
前作は大当りの一部で小当りRUSHがついてくることで出玉を伸ばす設計になっていましたが、救世主に小当りRUSHはなく、1500発をループさせることが出玉のメインとなるでしょう。
確変突入後の平均出玉は約6666.67発(注)となっており、こちらもサンセイR&D様の「P牙狼MAXX」(※以下、牙狼)と同様に先日の内規総量に関する計算方法見直し後の機種となります。
(注)時短回数の振り分けが現時点で不明なので、通常大当りを引くまでの平均出玉として計算しています。実際は時短引き戻しが加わるので、もう少し上がります。
確変突入後の出玉力は現市場と比較して申し分ないと言えます。
~②他機種比較について~
今回は前述しました牙狼と、前作、またオッケー様の「PGANTZ極」と比較してみたいと思います。
それぞれ比較機種の中で最も数値が高いところを赤くしています。
また救世主の時短回数振り分けが現在不明なので、それに合わせて比較対象機種も確変中のみのTYとして算出しています。
・前作との比較
前作は低い継続率ながら、特図2の一部の大当りに小当りRUSHを搭載することで、期待値で2400発搭載のバトルスペックを実現しようとしました。
ゲージ設計もよく、1回転あたりの払い出し個数が約17個とかなり出玉感のある小当りRUSHだったと思います。
また特図1からも最大出玉をとりつつ小当りRUSHに行くことができる振り分けが20%あり遊びやすいスペックとも言えたと思います
救世主は北斗の拳シリーズでは初めてのV確変ループにすることで、突入と小当りRUSHを削った代わりに継続率を大幅に上げていることが分かります。
バトルスペックは継続率≒演出上の勝利となるので、継続率が高いバトルスペックは演出的な満足度も高いと思われます。
また、救世主は75%でバトルに勝利しフルラウンドの出玉を獲得できるため、連荘数に対する出玉感は前作より高いでしょう。
懸念としては高確率の重さが挙げられます。
おそらく1変動1秒程度の高速消化だとは思いますが、それでも次の当りまでに2分かかる計算です。
出玉速度に対して感度が高い現市場において、これは非常に大きなマイナスになることが懸念されますので、バトルに発展するまでにどのように演出して遅さを感じさせていないかは重要でしょう。
・牙狼との比較
救世主と牙狼は非常によく似たスペックをしています。
突入率約50%、継続率80%以上のループタイプです。
大きく違うところは「V確変と1種2種の違いによる出玉速度」と「連荘終了時の出玉」です。
V確変の機種は、規則のため高確率が非常に重くなってしまうというデメリットがあります。
1種2種ではそれは関係なく、この大当り間の長さはそのまま速度の差になってしまいます。
また、終了時の出玉に関しても救世主が300発であるのに対し牙狼は1500発と差があります。
継続率はわずかながら救世主の方が高いのですが、1%をユーザー様が体感できることはないでしょう。
正直に言って数字だけで見ると救世主を打つ理由がどこにもないと思えます。
せめて特図1の大当り後、時短が必ず100回つくなど、V確変としての1種2種にできない強みがあれば良かったのですが、50回の振り分けがある時点で望み薄とみるべきでしょう。
もちろん、速さだけでなくじっくり先読み→発展→バトルの演出の流れを楽しみたいユーザー様や、北斗の拳という版権のファンの方も多くいらっしゃると思われます。
牙狼の50%突入を超えられず疲れたユーザー様の受け皿になれる可能性はあると思います。
そういった需要に応えられる運用と台数がベターと言えるでしょう。
・GANTZ極との比較
同時期に導入される同じくV確変ループの機種にGANTZ極がありますので比較してみたいと思います。
GANTZ極は継続率こそ低いですが、確変継続時は必ず1500発獲得でき、すべてに期待値1500発の小当りRUSHがつくという非常に爆発力の高い機械になっています。
※スペックの詳細は過去の記事をご覧ください。
一見すると特図2の1500発割合も5%しか変わらず、小当りRUSHもないため救世主が不利かと思われますが、GANTZ極はその強力なRUSH性能のために突入が非常に厳しいものになっています。
特図1の確変割合は50%を切っていますし、時短もほぼつきません。付いたとしても救世主より少ない30回です。
特図1の大当りの多くが300発もらって即通常なので、ユーザー様が負うリスクが非常に高い設計となっています。
また小当りに関しても期待値以下で終わるリスクも含めると、十分にRUSHの性能を味わうことができるユーザー様は少ないでしょう。
救世主は特図1の50.2%で確変に入るか、49.8%の通常で時短がもらえるため、おなじみのスペックと言えます。
RUSH_TYではGANTZ極が大きく上回っていますが、トータルの遊び方で見ると、救世主の方がRUSHの魅力を体感できると言えるでしょう。
RUSHそのものの魅力は両機種とも演出が分からないので今は判断できかねますが、出玉速度はおそらくGANTZ極の方が高いでしょう。
高確率は両機種とも同じくらい重いのですが、GANTZ極はその間も小当りによる払い出しが受けられます。
救世主はバトル演出の時間も考えると、1つ1つの大当りの間隔が非常に長くなることが予想され、あまり速度は上げられないと予想します。
余談ですが、内規の関係で小当りRUSHは継続率をあまり上げられません。
継続率が80%を超えるループタイプに小当りRUSHをつけることはほぼ不可能で、できたとしてもほとんど出玉のない小当りRUSHでしょう。
GANTZ極のRUSH性能が非常に高いことに変わりはないので、そういった需要に応える意味でも救世主との住み分けは可能かと考えます。
~最後に~
さて、今回は「P北斗の拳8 救世主」について考察させていただきましたが、いかがだったでしょうか。
スペック変更版とは言え北斗の拳シリーズの代名詞ともいえるバトルスペックが戻ってきたことは北斗の拳シリーズのファンには朗報でしょう。
突入率、継続率も十分で、出玉速度以外でも楽しめる機械になるのではないかと期待したいです。
それでは今回はここまでと致します。
次回もどうぞ宜しくお願い致します。
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