導入レポ ~「P真北斗無双3」編~

皆様こんにちは。玉男です。

今回は以前当サイトでもご紹介させていただきました、サミー様の「P 真・北斗無双3」が全国のホール様に導入されましたので、導入直後の状況について、実際に打った感想や全国平均のデータを基に下記の項目で考察していきたいと思います。

【過去記事】「P真北斗無双3」~新枠×Shock ZEROSONIC 90~

①基本情報の振り返り
②初期稼働
③客層と客帯
④演出面の感想

~①基本情報の振り返り~

本機は12/7(月)に全国のホール様に導入されました。

導入台数は約2万台と、多台数の導入となりました。

前作の「CR 真・北斗無双2」はあまり人気が出ませんでしたが、初代の実績と、その初代が撤去されることを見込んでの台数となっている感じです。

それではスペックのおさらいです。

初代とは打って変わって、少出玉高継続の1種2種混合機となっています。

ミドルスペックは三洋様の「P大工の源さん 超韋駄天」(※以下、源さん超韋駄天)、藤商事様の「Pとある魔術の禁書目録」などが最近では良好な稼働実績を残しています。

本機はこの中では源さん超韋駄天に近いスペックとなっていますが、大きく異なる点として遊タイムがあります。

本機の遊タイムは次回の大当りがほぼ確定する上に、RUSHに直行するという非常に強力なものになっています。

このタイプの遊タイムはライトミドルで稼働実績を残しており、ユーザー様も魅力に感じられるでしょう。

ただし、遊タイムの発動は949回転と非常に深いため、夜の稼働にマイナスに働く可能性はあります。

また、12.5%の直行以外の初回当りはすべて時短1回+残保留3個の突破型となっている点も注意です。

突破型にすることで自力感は出ますが、単発だった時のモチベーションへのダメージは相当大きいです。

出玉も390発しかないため持ち玉比率も非常に低く、ユーザー様への財政的・心理的負担が非常に大きな機種と言えるでしょう。

ちなみに私も先日、初回は突破できず単発でした。スペックを理解していてもけっこう愕然としましたね…。

 

RUSH中の出玉は90%ループに加えラウンド振り分けが3種類あるので、非常に振れ幅が大きいです。

RUSHに入っても満足のいく出玉を得られないことも多いですが、反対に10Rや7Rを引き続けると、一撃で数万発を吐き出す、諸刃の剣といった感じのRUSH性能です。

 

さて、スペックタイプは源さん超韋駄天に近いと前述しましたが、RUSHの遊技感自体は疑似変動を利用したSTの見た目となっています。

ST風の演出ではありますが、大当りの大半が小出玉である事もあり、煽りから当りまではテンポ良く消化できます。

ただし、いわゆる速連機のようなスピード感はなく、時速も概ね20000発程度だと思われます。

夜の「稼働については源さん超韋駄天に軍配が上がりそうなので、上手に住み分けられる台数やレイアウトを行うことが重要です。

 

北斗無双シリーズと言えば「CR真・北斗無双 第二章」「P真・北斗無双 第二章 頂上決戦」「パチスロ真・北斗無双」と多くのタイトルがリリースされていますが、これらの稼働ははっきり言って悪いです。

初代の圧倒的な成功と、そもそものモチーフが「北斗の拳」ということもあり「北斗無双」自体の知名度は高いですが、やはりスペックによって稼働していると言えるでしょう。

本機も同様に、スペックやゲーム性による稼働への影響が大きいと考えられますので、「北斗無双」というモチーフに過度な期待はせず、スペックを活かせる運用を行う必要があります。

~②初期稼働について~

初日の稼働は約38000と若干物足りない結果となりました。

後述しますが客帯の悪さが影響したものと思われ、最近ですと平和様の「Pルパン三世 復活のマモー」(※以下、ルパン)とほぼ同じ値となっています。

ルパンと同じ稼働曲線を辿る確証はありませんが、客層的にも同じと思われますので、可能性は高いのではないかと考えられます。

特にどこからでも打ててどこでもやめられるルパンと異なり、遊タイムというやめ時・はじめ時の条件があります。

遊タイムまで追いかけるかは、身も蓋もない言い方ですが予算との天秤です。

予算内で到達することが現実的であれば継続するでしょうが、無理そうなら最初から遊技しない、あるいは、遊タイムを狙うには遠いと思われる回転数でやめるという選択をとる方が多いでしょう。

初代のファンの受け入れ先として今から育成し、来るべき初代撤去のタイミングで「でも3があるからそっちを打てばいいや」とユーザー様に思っていただかなければなりません。

今後どのような稼働曲線を描くのかは常に見ていかなければなりませんが、初代からユーザーが流れていないようでしたら本機や、もっといえばP機へのお客様の誘導ができていないということになるでしょう。

早い段階でユーザー様にP機の出玉感に慣れていただくためにも、看板機種として積極的に運用していくべきかと思います。

~③客層と客帯について~

期待されていたユーザー様も多くいらっしゃるようで、都内では平日の午前中からほぼ満席の状態のようです。

客層について多く見られたのは、やはり30~60代の男性という印象です。

遊技人口のメインと言える層ですので、看板機種として期待されているということかと思います。

ただし、客帯はそれほど良くはないようです。

現在は新台効果もあり、当たったり連チャンするまで粘る方もいらっしゃるようですが、多くの方が一度連チャンを経験されるとその場で遊技を終了されているようでした。(あくまで私がお邪魔したホール様の一場面ですが)

強力な遊タイムを搭載しているがゆえに、他人のアシストをするような回転数でやめたくない→遊タイムまで粘る気はないという心理で、連チャン後即やめが多い印象です。

この辺りは6号機と近しい挙動になっている気がしてあまりよくない傾向と言えるでしょう。

以前の記事で何度か触れましたが、遊タイムが遊技動機として機能するのは、ライトミドル帯までだと考えられます。

それ以上重くなると、投資金額を考えて遊技そのものを避けてしまう恐れがありますので、ミドルスペックに関しては「遊タイムを意識させない」取り組みも必要なのかもしれません。

~④演出面の感想~

実際に打ってみて、演出面で感じたことを紹介させて頂きます。

開発者目線ですと単純な映像品質やデバイスの性能はさすがとしか言いようがありません。

かな~りお金をかけているでしょうね。

さて、通常時のテンポや遊技感などは、初代とほぼ同じで懐かしさも感じられる作りだと思います。

初代の演出やゲームフローは踏襲しつつ、新しい要素もプラスαでいれてきています。

初代ユーザーなら瞬時に馴染むことができる作りとなっていますね。

シンフォギア2を紹介した際にも触れましたが、大ヒット機種の続編を作る際の王道戦略といえるでしょう。

新規要素としては、同社の「P蒼天の拳 双龍」から登場した「ジュラッキーズ」が重要になっている印象です。

私が当りを引いた時は何気ないハズレ変動で図柄が止まったかと思えば、アイスが激熱に変えてくれました。

アップも出てきてタイマーを加算してくれましたがそちらはSPリーチに行っただけで当りはしませんでした。

他のジュラッキーズのキャラたちもそれぞれ役割が違いますが、当りに絡む占有は高いと思われます。

版権機種で自社キャラを推していく構成は賛否あるかと思われます。

特に、出てくる時間が短いので、ジュラッキーズそのものを知らない人にはプレミアキャラのようにも見えるかもしれません…。

この辺りはネットの評価含めユーザー様の反応を探っていきたいところです。

RUSHに関しては一般的なST機の遊技感となっており、突破チャレンジも戸惑うユーザー様はもう少ないでしょう。

ST機を楽しめるユーザー様であれば迷うことなく楽しめるオーソドックスな演出となっております。

全体的に、最近流行しつつあったシンプル、かつ当るまで淡々と進行するという機種と違い、少し前の賑やか系演出の台と言った感じです。

この点もルパンと同じと言えるでしょう。

いわゆるオーソドックスなぱちんこを楽しむ人向けの設計と言えますし、映像や役物の品質も非常に高いと感じました。

ぱちんこをエンターテイメントとして楽しむ方向けの演出設計になっているという印象です。

最後になりましたが、本機は新枠一発目で非常にインパクトのあるボタンが付いています。

同社のプレミアキャラ「エイリヤン」の顔がそのまま付いていて、ヘッドバンキングするPVに驚いた方も多いでしょう。

モチーフによってボタンのデザインが変わる枠は京楽様が既に実績もあり評価を受けている分野だと思います。

それとは逆に、モチーフ関係なく自社のキャラを前面に押し出しているデザインは、これまた賛否ありそうです。

特にサミー様と言えば「物語シリーズ」など、アニメファン向けのコンテンツもありますので、世界観を完全に無視した取り組みは、非常に意欲的と言えます。

ボタン、レバーとしては「普通」です。ややレバーを引く時重いか?という程度で、ヘッドバンキング以外に特筆すべき性能はなさそうですので、これが他社様のデバイスのようによいものとして受け入れられるか今後の機種にも注目すべきかと思われます。

~最後に~

さて、今回の記事いかがだったでしょうか。

来るべき初代の撤去に向けて、後を継げる可能性があるか判断する一助になれば幸いです。

出玉の特性が全く違うので、必ず代替機になり得ると言えないのが個人的な感想です。

しかし演出面の品質は高いですし、北斗ブランドを継続していくためにも、多くのユーザー様に北斗無双3の魅力を届けられるようにしていただきたいと思います。

それでは今回はここまでと致します。

 

次回もどうぞ宜しくお願い致します。

※ 当サイトで使用しているホールや機械の画像はすべて許可を取り撮影し、掲載しております。

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