導入レポ ~「P F機動戦士ガンダムUC」編~

皆様こんにちは。玉男です。

今回は先日全国導入された、SANKYO様の「P F機動戦士ガンダムユニコーン」(※以下、UC)について導入直後の状況を全国データから下記の項目で考察していきたいと思います。

【過去記事】「PF機動戦士ガンダムユニコーン」 ~ミドルの可能性が今、覚醒する~

①基本情報
②初期稼働
③客帯と客層

掲載しておりますデータや数値は全て先読み通信調べとなります。ご了承ください。

~①基本情報~

UCは8/2(月)に全国のホール様に導入されました。

導入台数は約25000台となっております。

SANKYO様のシリーズタイトルである「機動戦士ガンダム」シリーズの6作目としてのリリースとなります。

これまでのガンダムシリーズは比較的年齢層の高いユーザー様をターゲットにしたものでしたが、UCは放送時期などからも若年層向けのコンテンツと言えるでしょう。

スペックも併せて若年層に受け入れられているかを中心に考察していきたいと思います。

 

それではスペックです。

ミドルスペックの1種2種混合タイプとなっています。

RUSH中のゲーム性は保証回数のない転落機のようになっていて、1/153.7の転落小当りを引く前に1/41.1の大当りを引くことができれば、ALL1500発獲得となっています。

継続率は約81%ですが、サンセイR&D様の「P牙狼 月虹の旅人」(※以下、牙狼)などと比較すると出口での出玉が得られないことが違いとして挙げられます。

ちなみに転落小当りを引いた時も賞球15のアタッカーが短く開放しますので打ち出すと少しだけ出玉をもらえます。

 

牙狼よりも右打ちの性能が下がる分、突入に違いがあります。

突入率は60%となっており、その内の20%で1500発獲得+次回大当りがほぼ確定する状態に突入する、実質3000発獲得してRUSHに行くルートがあります。

また特図2の保留が4個までためられるため、大当りするまでの演出もバリエーションが多いというのも特徴として挙げられるかと思います。

他にも、業界初の機能として特図2の大当りを二回引くことで突入する「覚醒HYPER」というモードを搭載しています。

当りやすくなったり出玉が増えたりするわけではありませんが、変動の消化スピードが超高速になります。

大当り当選時も即告知で、変動開始から2秒後にはアタッカーが開き始める上にすべて1500発の払い出しですので、この状態に入った時の出玉速度はトップクラスです。

大当り中のラウンド間も、打ちっぱなしでこぼれ球がないほど速いですし、覚醒HYPERに行くまでのモードもそこそこ速いくらいの消化スピードですので、遊タイムがないことも併せて22:00以降でも当りを狙いに行ける機械として需要があるでしょう。

 

~②初期稼働について~

初日の稼働は約43000となりました。

2021年の8/2は盆前商戦ということで非常に多くの新台が導入されましたが、その中でも頭一つ抜けた結果となっています。

しかしながら、過去のガンダムシリーズはそれほど好成績を残せておらず、シリーズのファンが稼働を伸ばしたとも言えないと感じています。

新台効果を抜きにして、稼働が伸びたのには下記の要因があるのではと考察します。

1.遊タイム非搭載

後述する時速と合わせて、夜稼働を伸ばす要因に大きく影響していると考えられます。

牙狼と背中合わせで置いてあるホール様で、牙狼が22:00以降、400G以下での空き台が目立つのに対し、UCは600G以上の空き台や通常時を回しているユーザー様の姿も散見されました。

深追いしても取りきれるし取り返せるということと、遊タイムがないので翌日の他人に得をさせる心配がないというのが、夜稼働に寄与していると考えられます。

この辺りはSANYO様の「P大工の源さん 超韋駄天」(※以下、源さん)も同じことが言えますので、今後源さんのフォロワーになれる可能性が十分に感じられます。

2.右のゲージ構成

右打ち中はほぼこぼしがなく、電チューからこぼれた玉も最終的にポケットが拾う構成となっているため、ユーザー様は止め打ちをする必要がありません。

特に覚醒HYPER中は消化が早く、打ちっぱなしにしていても保留が貯まりきらないことも良くあるので、連荘中は基本的に打ちっぱなしと考えていいでしょう。

また、UCは大当り確率も転落小当りの確率も少々重めに設定されており、連荘中にハマることもあるため右に打ち出している時間が長くなる=打ち出し(稼働)が伸びる構成になっていると考えられます。

3.コンテンツ

これまでのガンダムシリーズと異なり、原作は2016年4月から放送されていた比較的最近のアニメです。

当時リアルタイムで見ていたであろう高校生や大学生だった方が遊技できる年齢になり、これまでのガンダムシリーズよりも身近に感じられるUCに興味を持って下さったという可能性は高いでしょう。

反対に逆襲のシャアは1988年、リメイクされたΖガンダムも2005~2006年公開の劇場版ですので、根強いファンはいるものの、遊技機化されたときに「知っている。打ってみよう」となるライト層が少ないのではと考えられます。

こういったライトな若年層が遊タイムを気にせず遊技できるスペック設計であったことが、初動に繋がったのではないかと考察します。

4.スペック設計

81%継続のALL1500発はもはや“おなじみ”となったスペックですが、UCはそこに「初回3000発フラグを20%」と、「連荘すると時速が上がる」という差別化要素を搭載しています。

右打ちだけの比較では出口でも1500発獲得できる牙狼の方が優秀と思われてしまう可能性があるのに対し、きちんと「こちらに出玉を割いています」というアピールをすることで、ユーザー様に納得感を提供しています。

牙狼より劣っているor優れているではなく、どちらのゲーム性が好みかで選べるようにしている点が初期稼働の段階で「これなら牙狼打つよね」とならなかった重要な要素だと思います。

 

~③客層と客帯について~

前述したとおり、コンテンツとコロナ禍の影響で、若年層のユーザー様の稼働が多く見受けられました。

客帯としては特筆するほど高くはないようですが、牙狼を好む中高年層と上手く住み分けられているという印象です。

実際に遊技してみて、通常時の演出がかなりあっさりしている点が気になりました。

一応、弱いSPや疑似連は起きるのですが、大当りを期待するにはまだまだ手前というところで外れてしまいます。

私自身340回転で大当りするまでガンダムは出てきませんでした。

最近の稼働傾向を見ていると、若年層のユーザー様はこういった薄味の台を好まれる傾向にあるのかと思います。

シンプルモードやプレミアアップなど、特定の演出の出現頻度を調整するカスタムも積極的に活用されているようですし、コンテンツのメインターゲットへの訴求方法としては正解なのかもしれません。

しかし、少し上の年代の方からすると少々退屈すぎるのではとも感じられました。

特にミドル機ですので、当らない時間が多い中で当るまで何も起きていないような遊技感は、かなり思い切っているという印象です。

若年層が中心のホール様であればよい効果が得られるかもしれませんが、中高年のユーザー様がメインの客層になっているホール様の場合、ある程度回転数を確保することも必要になってくるでしょう。

なるべく早く当りを体感していただく、回るから当るまで打ってみるなど、通常時の意識を別の方向にむけなければ普通のユーザー様は暇に耐えられないのでは?と感じる通常時でした。

 

~最後に~

さて、今回の記事いかがだったでしょうか。

通常時演出の物足りなさや不満はカスタム機能を活用して回避してもらうしかありませんが、なんといっても出玉性能はピカイチです。

突入時の1/3で3000発と出玉が確保しやすく、右打ち時のALL1500発×覚醒HYPER中のスピード感は軍を抜いていて「1時間で4万発」を達成したという声も聞こえています。

国民的アニメの中でも最も新しいコンテンツのUCですが、スペック・ゲージの面でのぱちんこ的魅力がお伝えできていれば幸いです。

演出面の評価を補って余りあるほどスペック面で支持されているのが稼働状況からも見て取れますので、是非とも出玉でのアピールに力を入れ、牙狼とのツートップで、来るべきCR撤去に備えられるよう育成していただければと思います。

それでは今回はここまでと致します。

次回もどうぞ宜しくお願い致します。

 

※ 当サイトで使用しているホールや機械の画像はすべて許可を取り撮影し、掲載しております。

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