「パチスロ アイドルマスター ミリオンライブ!」~6.1号機 体感型パチスロ~

今回取り上げるのは、Sアイドルマスター ミリオンライブ!(以下ミリマス)です。
6.1号機の出玉設計、高揚感のある「LIVE-AT」、「担当アイドルをプロデュース」するカスタマイズ機能などセールスポイント満載です。
導入予定日は2021年3月7日で、予定導入台数は10,000台ほどでしょうか。
パチスロに先立って「P フィーバーアイドルマスターG」が2月8日に導入されます。
そんなミリマスのスペックを中心に考察できればと思います。

まずは簡単なスペック情報の紹介から。

ボーナスの構成は以下のとおりです。
○疑似ボーナス(ミリオンチャンス)
 平均枚数:約54枚(純増約4.3枚)
 疑似ボーナスからATに突入する期待度は約50%

○AT
 初期G数:50G+α
 純増:0.3枚 (ブーストで4.3枚にアップ)
 平均枚数:約587(設定1)

AT中には、BB(ライブボーナス)とMB(アピールタイム)の2種類のボーナスを抽せん。

・BB 約1/79 平均枚数約80枚~約150枚(ベルナビ10 or 20回)
・MB 約1/6 平均枚数約20枚~約50枚(ベルナビ3 or 5or 7+α回)
 MBはATゲーム数上乗せのチャンス、BBならば必ず上乗せ有り。

◆あれ?っと思ったこと

数値を見て???となったのが設定2。全設定の中で一番出玉率が低くて、AT-TYも1番小さい。でも初当たり確率は設定6に次いで高い値となっています。これの意図するところは何なのでしょう?

筆者の予想では、保通協試験対策の意味合いよりも、「ミリマスというコンテンツ好きの人に、(多少負けても)ATを一杯楽しんでもらうための設定」と好意的に考えています。

後述しますが、本機のATは純増を抑えてATを長く楽しむことが可能な設計に見受けられます。

ざっくりですが、状況によっては設定2では遊技全体の30%かそれ以上がATの可能性があります。

AT中は、ゲームの「ミリマス」のストーリーになぞらえているようなので、楽曲を含めてコンテンツ好きの人が最も楽しめる状態といえるでしょう。

そのため、低設定でもATが多く楽しめるようにした結果、このような数値になっているのではないか

と思う次第です。

とはいえ、出玉率96%は低すぎかと思います。

予想が正しかった場合、ほぼメダルが増えることなくだらだらと右肩下がりに減っていく事が容易に想像できます。

設定示唆演出の内容にもよりますが、すぐに設定2と見切られる可能性が高いでしょう。

設定2であろうとも打ってくれるユーザーは、コンテンツが好きで打つ人でしょう。

そのようなユーザーの遊技数を1時間あたり600ゲームとすると、1800枚の投入。

出玉率が96%だと-72枚=-1400円(50枚/千円として)です。コンテンツが好きというだけでは1時間あたり1400円余りの“課金”では長く打ち続けられない気がしますがどうでしょうか...。

◆AT中のゲーム性について

AT中は純増0.3枚の微増で、実質的には約1/6で当せんするMB(アピールタイム)でメダル増やしながら、ATを継続させていくのがメインのゲーム性になると思われます。

もちろんATを継続させていけば、BBの当せんや、ブースト等の出玉性能アップが期待できる様にはなっていますが、メインはあくまでもMBを引いてのAT継続でしょう。

原作でもエリアを進めていくと合同フェスと呼ばれるイベントが開催され、合同フェスでは、「アピールバトルを行う」→「勝利で報酬獲得」となっているようなので、これを上手くAT中に表現するように工夫されたのだと思われます。

(筆者はゲームの「ミリマス」をプレイしたことがなく、アニメも見ていませんので詳しいことはわかりません。すみません。)

MBはベルナビ回数が可変ですが、ほぼ3回か5回だと思われますので、AT+MBの実質的なAT

純増は1.8枚~2.0枚程度になっていると考えられます。

この位の純増枚数であれば、AT中のゲーム数を多くすることができますので、この手のコンテンツを好むユーザー層にはマッチしているのではないでしょうか?

◆通常中のゲーム性について

通常中もAT中と同様、「ミリマス」他、アイドルマスターシリーズのユーザーを取り込むことに意識を集中したような作りに感じます。

ファンを集めてCZ突入、CZで疑似ボーナス又はAT当せんを目指す流れは一般的ですが、ファンの獲得累計が引き継がれて、累計100万人を超えると特典でボイスや衣装が変化するようです。

パチスロとしての基本性能がしっかりしていれば長期稼働し、このような機能も生きてくるでしょうが、前述の通り、どこまで“課金”に耐えられるかで評価が分かれることになりそうです。

また、「ライブシナリオシステム」と称して、複数あるCZ(オンエアゾーン、ミリオンチャレンジ、マスターチャレンジ)のどれになるかがシナリオで決められているようですが、ターゲット層が「ミリマス」のユーザーであるならば、あまり意味がない気がします。

逆に、一般のパチスロユーザーには、6号機全般でいわれる「デキレ感」が増長されるように見られてしまい、マイナス要素になりかねないと危惧します。

◆最後に

設定2の設計意図には少々疑問符が付きますが、それ以外の設定は普通の設計っぽく見えます。

ブーストで出玉スピードを上げたりとかの細かい工夫も伺えます。

カスタマイズ機能やライブシナリオシステムなど打ち込み要素もたくさん盛り込まれておりますが、「ミリマス」他アイドルマスターシリーズのファンに特化した内容になっていますので、ファン以外の一般ユーザーにどこまで“刺さる”かはいささかの不安は感じます。

まずは「6.1号機ならではの出玉設計」と謳っている初当りの軽さと出玉感をアピールし、ファンのみならず一般のユーザーも“育成”していくことが重要ではないでしょうか。

※ 当サイトで使用しているホールや機械の画像はすべて許可を取り撮影し、掲載しております。

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