「S北斗の拳 宿命」 ~ 6.1号機の北斗がパチスロを変える ~
今回取り上げるのは、北斗シリーズ最新作の6.1号機「S北斗の拳 宿命」(以下、北斗宿命)です。
サミー様初の6.1号機ですが、コンテンツ力+低ベースAT機ということで、来春の大本命機種といっても過言ではありません。導入予定日は2021年3月7日、予定導入台数は20,000台と伺っています。
ネットではガセネタ騒ぎがあったりもしましたが、その辺りも含めて考察していきたいと思います。
~基本スペックについて~
まずは簡単なスペック情報から。
○当りは全てAT
○ATはバトル継続型の「伝承」と枚数管理型の「拳王」の2種類。
○上位ATのTURBOがあり、期待値が「伝承=1500枚、拳王=2000枚」
○天井が800G+α
といった内容です。
6.0号機である前作「S北斗の拳 天昇」からの大きな変化をあげると、
・50枚当りのゲーム数:50G→35.8G
・AT純増:6.3枚→2.8枚
となっております。
ベースについては、6.1号機から認められた押し順無視による「ペナルティ」の復活によって可能になった数値ですね。
~6.1号機のペナルティ規制緩和について~
ここでちょっと話題になったペナルティの話を。
5.5号機から遊技客が不利になるペナルティはNGとなっていましたが、6.1号機からは一定の条件で認められることになりました。
その条件を噛み砕いていうと、「押し順を無視した当該遊技のみAT抽せん等が不利になるのはOKだけど、それ以降に影響を及ぼすようなものはNG」ということです。
これを鵜呑みにすると、「意図的にペナ打ちをして止めた場合などでも、次のお客様が不利益になることはない。」となります。
ただ、実際にはそうはいかないのが実情です。
なぜかと云えば、条件を厳密に適用してしまうと、攻略打ちにつながってしまう可能性が極めて高いからです。
そのため、実際には「やっていることは押し順を無視した当該遊技のみAT抽せん等が不利になるだけだが、結果として以降の遊技にも何らかの影響がある」ということです。
この辺りの匙加減は本当に微妙で、一概にどの程度まではセーフと言い辛い部分です。
今回のペナルティ騒動も、このような曖昧な部分の憶測や推測から生まれたものと考えられます。
実際のところ北斗宿命のペナルティがどの様な物かは判りませんが、型式試験で適合を受けている以上、気にしなくてもいいレベルのものではないでしょうか。
~その他スペックについて~
スペックを見てちょっと違和感があったのは、平均TYが設定1~5が同等程度ということです。
よくあるパターンとしては、奇数設定の方がTYが大きく、荒いスランプグラフを描く設計なのですが、どのような思想でこういった数値になっているのか気になります。
ATの期待値は「伝承」<「拳王」とのことですので、設定によって「伝承」と「拳王」の比率に結構な差があるのかもしれません。
その他気になる点としては、低ベースでAT純増が多くないのに天井が800Gということ、北斗シリーズの代名詞でもある「チェリー」がなくなっていることが上げられます。
これらがプレイヤーにどう受け止められるのか。賛否が気になります。
スペックバランス的にはSモンキーターンⅣが近いので、参考までに比較表を載せておきます。
~ゲーム性について~
セールスポイントは、
○当りはすべてメインATで、無抽選区間なし
○AT初当りが軽い
○ゲーム性・期待値の異なる2種のバトルボーナス+一撃トリガー「TURBO」を搭載
○AT終了時又は設定変更時など有利区間リセット時は高確スタート
→即ヤメ防止や朝イチからの稼働に期待。
が上げられます。
現状の6.0号機のマイナスポイントを改善・改良したゲーム性となっており、6号機に期待を持てていないユーザーにも“刺さる”のではないでしょうか。
リール配列を見ると、代名詞でもある「チェリー」がありません。
「中押し遊技」は継承していますが、チェリーの代わりに新しく「トキ図柄」とAT中のキーとなる「炸裂目」が追加されています。
目押しをする際はボーナス図柄などの見やすい図柄を目安に狙います。
北斗宿命には「北斗揃い」がありませんし、中図柄の目安となる7図柄近辺は炸裂目の役割を担っています。そうなると新しい目安となる図柄が必要になりますが、それが「トキ図柄」になります。
また、以前までのチェリーでは左リールで結果が出ていたのが、「1トキ」「2トキ」「トキ揃い」とすることで、遊技の最後まで期待感を煽ることができます。
中段チェリー(単チェリー)は初代アラジンからの伝統でしが、この取捨選択が打ち手にどう感じ取られる、受け入れられるのかは非常に興味深いです。
~最後に~
色んな意味で話題になった「S北斗の拳 宿命」について考察いたしましたが、いかがでしたでしょうか。
パチスロ北斗シリーズは、正直当たり外れの差が大きいです。
また、導入される頃に新型コロナ問題がどのようになっているのか、冷え込んでいる市場がどのように変化していくのか、不安要素が多いのも確かです。
しかし今回の北斗宿命は6号機世代の“救世主”になりうるポテンシャルを持っていると思います。
今後の動向と合わせて注視していきたいと思います。
※ 当サイトで使用しているホールや機械の画像はすべて許可を取り撮影し、掲載しております。