導入レポ~「P緋弾のアリア~緋弾覚醒編~」編~

皆様こんにちは。玉男です。

今回は先日全国導入された、藤商事様の「P 緋弾のアリア~緋弾覚醒編~」(※以下、アリア4)について導入直後の状況を全国データから下記の項目で考察していきたいと思います。

①基本情報
②初期稼働
③客帯と客層
④パネル

~①基本情報~

アリア4は3/22(月)に全国のホール様に導入されました。導入台数は約9000台となっております。
藤商事様の人気シリーズ、「緋弾のアリア」の最新作ですが、今回もスペックが特徴的です。
STとストックタイムをループするゲーム性となっており、複数の大当りをストックすることで大量出玉を目指すシステムとなっています。

それではスペックです。

一見するとライトミドルの突入率60%(時短引き戻しこみ)、継続率74.8%のST機のようですが、普通の1種2種ST機とは様々な違いがあります。

最も大きな特徴として、アリア4は特図ではなく普図でSTを行っているということが挙げられます。
”ST回数“と言うのは”普図の変動回数“で、液晶上で演出を行うのも普図です。
普図に当選する=電チューがロング開放するということですので、そこで電チューに入賞させることで初めて特図2が変動します。
特図2の小当り+大当りの確率は1/1ですので、即大当たりします。
また、特図2の変動時間で長いものが選ばれた場合、そこから更に普図の抽選を受けられるため、ここで更に普図に当選することができれば特図2の保留を貯められ、それがストックとして放出されます。

類似機種としては大一商会様の「CR銀河機攻隊 マジェスティックプリンス」(※以下、マジェプリ)が挙げられます。
マジェプリのRUSHは特図1の変動が終了するまでの時間管理でしたが、アリア4では特図2ロング変動中である「LIGHTNING BULLET CHANCE」(※以下、LBC)がそれにあたります。
アリア4ではマジェプリのRUSHを上位モードとして、通常のRUSHをSTにしているため、ST中に離席可能というマジェプリの不満を解消している点が魅力的です。
(LBC中も小当り入賞後、ゲート通過待ち状態で離席可能)

RUSH中の全体フローは下記の流れです。
① 時短中に1/73の普図当選を引く
② 電チューが開くので入賞させる
③ 特図2が変動開始する。そのうち25%はロング変動になるため続けて普図抽選が可能。75%の場合は小当りor大当り
④ 25%を引いて普図抽選を追加で受けた場合、更に1/73の普図当選を引くと電チューが開くので入賞させる
⑤ 特図2の保留が貯まる(ストック)
⑥ 特図2の保留がある状態で大当りが終わると「V Attack STOCK TIME」(※以下、VAST)に移行
⑦ VAST中は必ず特図2がロング変動するためストック確率がUP。変動停止で大当りへ移行
⑧ ⑥と⑦を保留がなくなるまで繰り返す
⑨ 保留がなくなった状態で大当りが終わると強襲任務に戻る

※クリックで拡大します。

遊タイム(強襲任務KAKUSEI)も公式情報はありませんが、おそらく時短100回となっており、その間は普図が1/1で当選することで必ず大当りと強襲任務を獲得できるため、非常に強力と言えるでしょう。
到達回転数も499回とライトミドルでできる最も浅い回転数であることは魅力です。

注意すべき点は、RUSH抜け後の遊タイム発動回転数です。
RUSHは普図変動ですので、100回転回してRUSHを抜けたとしても、遊タイムまでのゲーム数は減算されていません。
「1種2種の遊タイムはデータカウンタと同じ」というのが一般的ですので、この点は誤解を招く可能性があります。

また、その他に注意すべき点は強襲任務Reload中の普図当選確率が重くなっているということです。
これまでの機種では、RUSHに入らなかった場合の時短は下記のどちらかの確率で抽選する機種しかありませんでした。
・通常時と同じ確率・・・確変機、特殊な1種2種混合機など
・RUSHと同じ確率・・・1種2種混合機、突破型ST機など
アリア4ではどちらでもない、まったく違う確率が設定されています。
しかも通常時の確率より重くなっているため、ユーザー様の混乱を招くでしょう。
これが出玉率設計上必要だったのか攻略対策上必要だったのか、はたまた別の理由かは分かりませんが、せめて低確率と同じでよかったのではないかと思ってしまいます・・・。

~②初期稼働について~

初日の稼働は、先読み通信調べによると約44000となりました。
非常に高く、コロナ禍、ライトミドル、「P緋弾のアリア3」(※以下、前作)の不調という不安要素を吹き飛ばすほどインパクトのある数字だと思います。
平日に44000稼働というのは非常に高い値で、週末や2週目以降の結果にも期待が持てます。

稼働要因として、LBC中の打ちっぱなしを指摘する意見が見られます。
確かにアリア4のLBCは、普図を多く抽選するほど有利で、かつ特図2の変動時間によって管理されているため、打ちっぱなしにしてなるべく抽選回数を稼いだ方が有利です。
また、LBCは一度ストックに成功すると、その後もLBCをループするという設計で、ループ率も87%と高いため打ちっぱなしにしている時間はそこそこあると思われます。

しかし、ただ打ちっぱなしにしなければいけない状態が付いているから高稼働と言うのは少し疑問です。
計算は割愛しますが、最近の打ちっぱなし推奨の機械としてSANKYO様の「Pアイドルマスター」(※以下、アイマス)と比較したところ、1日あたりの打ちっぱなし時間はアイマスの方が多いという結果になりました。
また、打ちっぱなしにしている間の発射玉数を考えても、それだけで突出した稼働になるとは考えづらく、ライトミドルで遊タイムも浅く追いかけやすいことや、アリアシリーズというコンテンツに対するファン、打感などスペックによるからくりではなく単純に「面白い」機械だから稼働していると見る方が自然だと思われます。

過去のアリアシリーズも、前作は残念な結果でしたがそれ以外の機種は非常に良好な結果を残しています。
また、「初期稼働はやや良い程度で3週目以降の稼働が他の機種に比べて落ちづらかった」という特徴があります。
長期稼働の実績があるコンテンツで、ネックだった初期稼働が非常に高いというのは、今後主力として活躍してくれる可能性が非常に高いと思われますので、大事に運用していくべきかと思います。

早くも増産の問い合わせが多く、その動きもあるようですので、中長期稼働に向けた2~3週目の稼働に注目したいところです。
過去作の傾向から言えばここから早い段階で下げ止まるか上がる可能性も十分あり得ますので、早い段階で受注するのも有効かもしれません。

~③客層と客帯について~

初期はやはりコンテンツファンと見られる若年層の男性が多印象です。とりわけ平日夜にスーツやビジネスカジュアルの方を多く見かけた印象ですので、過去作のファンの方が遊技されている割合は高いのかも知れないと感じました。
客帯もよいようで、LBという上位モードが目指すきっかけになっている可能性は高いと感じます。
特にぱちんこは、最上位モードをループさせなければ満足いく出玉が得られづらいという感覚が強いと思います。ですのでアリア4のように、
・ライトミドル
・突入率50%でダメでも時短50回が付いてくる(重くはなっていますが…)
・75%継続で半分以上が1300発
・浅くて強い遊タイム
など、LBCに突入しなくても比較的納得できる出玉が得やすい機種は、LBCがちゃんと上位モードとしてユーザー様に認識されている好例だと思います。
LBC中が期待に応えられる、何度でも目指したいと思えるモードになっていることが長期稼働には重要と考えられますので、打感を悪くする調整は安易に行うべきではないでしょう。

~④パネルについて~

導入前から話題でした、筐体上部の巨大パネルについては「初期稼働に悪い影響は与えない」ということが証明されたと思います。
良い影響を与えているかは分かりませんが、今後メーカー各社は追随してくると思われます。
その際に、パネルつきの台ばかりになってしまえば逆に目立ちづらくなってくるので、パネルやその他の装飾など、アイキャッチになるものを搭載している機種を選定する際は、島の中でどのように存在感を出せるかまで考慮すべきでしょう。
装飾品が付いている=初期稼働がよくなると直接結びつけないことが重要です。

~最後に~

さて、今回の記事いかがだったでしょうか。
藤商事様の萌え台路線を開拓した立役者と言っても過言ではない「緋弾のアリアシリーズ」も今作で4作目ですが、スペック的にはシリーズとして踏襲している点はなく自由に作れているという意味では、今後も時代に合わせて稼働を残してくれる期待が持てると思います。
それでは今回はここまでと致します。

次回もどうぞ宜しくお願い致します。

※ 当サイトで使用しているホールや機械の画像はすべて許可を取り撮影し、掲載しております。

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