導入レポ ~「Pデビルマン疾風迅雷」編~
皆様こんにちは。玉男です。
今回は先日全国導入された、ニューギン様の「Pデビルマン疾風迅雷」(※以下、デビルマン)について導入直後の状況を全国データから下記の項目で考察していきたいと思います。
①基本情報
②初期稼働と粗利
③客帯と客層
※掲載しておりますデータや数値は全て先読み通信調べとなります。ご了承ください。
~①基本情報~
デビルマンは9/6(月)に全国のホール様に導入されました。
導入台数は約13000台となっております。
デビルマンシリーズとしては約6年ぶりの新作です。(途中009とのコラボはありましたが…)
注目を集めているスペックを中心に考察していきます。
それではスペックです。
昨年の春、コロナ禍のまっただ中に導入されたにもかかわらず、今なお市場の支持を多く集めている、SANYO様の人気機種「P大工の源さん 超韋駄天」(※以下、超韋駄天)と非常に似たスペックとなっています。
身も蓋もない言い方をすれば、遊タイムのついた超韋駄天です。
RUSH中の演出も速さやテンポはほぼ同じです。
しかし、もちろん全く同じというわけではありません。
下記の比較表を基に考察していきます。
非常によく似たスペックで、特に特図2の平均出玉は全く同じです。
しかし、特図1の大当り出玉は150発程度デビルマンが少なくなっているのがわかります。
また、突入率も0.2%というわずかな差ですが超韋駄天のほうが高いです。
これらは遊タイムを搭載した影響と考えられます。
デビルマンの遊タイムは特図2の大当りが1回は補償され、その後RUSHに突入するので、最も強いタイプと言えます。(特殊な打ち方をした場合を除きます)
そのため、特に初当りの出玉が超韋駄天と比較して20%以上削られることになったのでしょう。
反対に、RUSHの期待値についてはデビルマンが250発ほど多い結果となりました。継続率で表すと約0.2%の違いですが、もともとの継続率が非常に高いため影響が大きく出ます。
また、特徴として挙げられるのは最大出玉割合です。出玉数は少なくなっていますが割合を超韋駄天の1.5倍にすることにより、出玉の波が荒くなっているといえます。
もともと超韋駄天自体、とりわけ甘い機械ではありませんでした。今にして思えばそれが幸いして、コロナ禍という苦しい状況であってもホール様とユーザー様の両方から支持を得ることができたのだと思います。
しかし現在は、超韋駄天より甘かったり夢が見られるスペックも多く登場しています。遊タイムとRUSH期待値の面からみて分かる通り、デビルマンは超韋駄天より甘い設計です。”超韋駄天のゲーム性は好きだが他の機種のほうが勝てる”というユーザー様にとって、強い味方になれる機械といえるでしょう。非常によく似たスペックに見える機械ですが、辛い分回せる超韋駄天とのすみ分けは可能な機械といえます。
~②初期稼働と粗利について~
初日の稼働は約42000となりました。
ミドルの新台としてはまずまずの立ち上がりといえるでしょう。
スペックを酷似させたことで、ユーザー様が受け取りやすかったのは大きいと思います。
ニューギン様は新枠の”黒船枠”を投入してから、リリースした機種はどれも安定した稼働を残していますのでここからいきなり下落することは考えにくいでしょう。
PFガンダムUCに続いてデビルマンもTVCMが放映されましたが、両者とも稼働は良好です。
TVCMは、ホール様のチラシ広告への貢献や稼働を上昇させる要因としての可能性が十分に考えられますので、今後も先読み通信としてTVCMの貢献度や稼働への影響度を調査してまいります。
粗利に関しては約13800円とやや抜けすぎな印象はあります。
前述したとおり超韋駄天よりは甘いのですが、“あくまで比較して甘い”というだけで甘すぎて利益が出ないということもないようです。
超韋駄天の粗利と比較しようかとも思いましたが、最初の緊急事態宣言中のデータなので単純比較は不適切と思い断念しました。
比較的高い粗利は新台期間中で遊タイムに到達しきらない遊技が多いためと考えられます。
残念ながら遊タイムはいいことだけでなく、特に夜稼働に対してはマイナスに働く可能性が示されています。
今後、連荘即やめの台が増えることが懸念されますが、前述したとおりすぐに稼働がなくなることはないでしょう。
今よりも少し甘く運用し、6~8週での機械台回収を目指すのが良いかと思われます。
~③客層と客帯について~
男性ユーザー様の客付きがよく、年齢層は20代~60代まで幅広いという印象です。
特に連荘中に選択できる、男性向けのモードで遊技されている方が多く見受けられましたので、この点は超韋駄天と比較してもよい差別化ポイントになっていると感じます。
客帯に関しても遊タイム付きのミドルスペックにしては良好と言えます。
本来であれば実際に遊技してからでないと想像できないはずの連荘中の速さが、超韋駄天と同じと最初から分かっているため、未経験のユーザー様でも遅くまで粘る方が多いのだと考えられます。
実際に出玉速度は非常に速いので、ユーザー様の期待を裏切ることもないでしょう。
問題は遊タイムの有無です。
夜稼働を中心とする方にとっては、翌日の他人に期待値を与える行為を嫌う方もいらっしゃいます。
特に即やめ後は、遊タイムまで早くても4時間程度かかるはずですので、19:00以降に遊タイムを目指して遊技される方は少ないでしょうし実際届きません。
超韋駄天と似ているからといって超韋駄天と入れ替えるのではなく、ユーザー様が状況や気分に応じて選択できる環境が重要です。
どちらもホール様に損をさせる機械ではないので、バランスを見極めた上で両方の設置台数を設定すべきでしょう。
~最後に~
さて、今回の記事いかがだったでしょうか。
すでに市場で支持を受けているスペックをそのまま持ってきたように見えて、細かな違いや秀でた性能があることがお伝えできていれば幸いです。
スペックやボーダーのみで遊技台を選択するユーザー様は多くないと思います。
それぞれの演出や遊タイムなどの特性、RUSH中の差別化要素などで、似たスペックの機械でも稼働が大きく違うことは往々にしてあります。
ユーザー様の求めているものが新しく導入された機械とマッチしているのかを考えたときに、稼働と粗利から推察しても、デビルマンは十分にマッチしている可能性が高いと思います。
”超韋駄天とどちらにするか”ではなく、両方ともバランスよく稼働させられる環境を整えていただければと思います。
それでは今回はここまでと致します。
次回もどうぞ宜しくお願い致します。
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