パチンコ1種・2種タイプ機種 比較分析

最近ホールへの導入も増えてきたパチンコ1種・2種タイプについて、ホール関係者様からも質問を受ける機会が多くなりました。というわけで今回は、パチンコ1種・2種タイプ機種について比較分析をもとに特徴を解説したいと思います。

1種・2種タイプ特徴説明
昨秋から保留4個付きの1種・2種タイプがスペックの特異性でクローズアップされつつあります。まずは、その特徴について簡単に説明したいと思います。

そもそも1種・2種タイプも継続率については1種に準じて考えられており、最高65%継続なのですが、2種役物確率については1種のような低確率時の10倍を超えてはならないという規定はなく、確率として概ね1/10を超えてはならないという事です。
この概ね1/10も役物確率であり1回の開放で10個拾えばほぼ1/1も可能といった感じです。
抽選方法も1種は確率変動が終了次第、残存保留も低確率の抽選に移行するため確変時に拾った保留であっても別段特賞しやすくなるわけではないのです。ところが2種役物は確率変動といった概念が無い為、時短時でも非時短時でも同一の確率です。従って仮に2種役物確率が良ければ残存保留の抽選も非常に高確率のままであるというわけです。

これを利用したのが最近の1種・2種タイプで事実上継続率は65%を超え80%に達するものまであります。一見非常に魅力的で集客力の高そうなスペックなのですが・・・何故か現状思ったほどの稼働貢献がみられていないという現実があります。スペックの項目を検証し比較することでどういったスペックが望ましいのか考察してみたいと思います。

スペックに関わる要素としては以下が考えられ、それに対する評価となります。

①役物時短突入率は高い方か低いか?→ライトミドルは低くても可、ミドルは低いと厳しい。
②役物時短継続率は高いか低いか?→高い方が良い。※T1Yとのバランスもあるが
③平均大当たり回数は多いか少ないか?→多い方が良い。※T1Yとのバランスもあるが
④単発時のTYは多いか少ないか?→TSとのバランスで決まる
⑤継続時のTYは多いか少ないか?→多い方が良い
⑥平均TYは多いか少ないか?→多い方が良い
⑦MAXTYは大きいか小さいか?→大きい方が良い
⑧TOは長いか短いか?→比較的TYが大きく、継続率が低めの場合は長い方が良い。逆に小TYを重ねる場合は短い方が良い
⑨TOと同様に次回迄の当たりに要する時間は長いか短いか?→小TYで継続率が高い場合、又は100回時短で事実上次回特賞確定の当たり以外は長い方が楽しめる。

各機種総評(ライトミドル)

ライトミドルで継続率の高い1種2種タイプというとすぐに思いつくのが宇宙戦艦ヤマトオンリーワンです。この機種は非常に荒いスペックで時短突入時のTYは5000個を超えています。ライトミドルとは言えTYの落差を考えると事実上ミドル以上のスペックと言えます。

それに対して戦国恋姫FPLは単発率が35.0%(ヤマトは48.0%)と低く単発時のTYが800個(ヤマトは380個)と多めの為、時短突入時のTYが3700個程度と中途半端な機械になってしまいました。
結果として少ないTYの当たりを重ねるだけという印象が強く、更にTSもほとんどミドルに近い事も手伝ってか魅力が半減してしまっています。

次にそういった事を考慮してシンフォギアを考えると、単発率48.3%と高く、単発時のTYも374個と少な目なので、その分TSが199.8と戦国恋姫より30%も甘いのにも関わらず時短突入時のTYは4483個と凌駕しています。
遊技者からみるとこちらの方が魅力的に映ることでしょう。ライトミドルはTSが良い分単発率が高くても継続時のTYを高くした方が的を得ている気がします。リスクは初当たりではなく当たりの振り分け抽選という考えです。

各機種総評(ミドル)

ミドルでの継続率の高い1種2種タイプという事で、前評判は非常に高かったと記憶している吉宗4M01ですが、初期稼働こそ良かったもののその後苦戦を強いられているようです。その原因を考えてみました。

スロットのストック機を彷彿とさせる特賞中演出を搭載し、次回特賞への期待感も高いスペックです。しかしまず考えてみると基本的には確変ST機のようなシステムであり、又ST回数も短いという現実があった時に1回・1回の変動をもう少し重要視するような演出でも良かったのではと思います。時短時間が非常に短いのは瞬発力という意味では秀でてはいますが、それを強調するのであれば、最高TYが高くないと興ざめです。

次に目につくのは、単発時のTYです。858個とやや多めではありますが、ミドル機であることを考慮すると次回初当たりまでの道のりの援護としては少々少ない玉数と感じます。(1/200程度のライトミドル機であれば効果的かも知れません。)

まどか☆マギカは吉宗に比べて若干スペックが甘い事も手伝い、単発率が43.1%と低いながら継続時のTYも吉宗に近い数値となっていますので、こちらの方が明らかに安心感が高く、突入時のTYも十分なボリュームと言えそうです。又役物時短時の演出を確変ST機の演出に置き換えていることで1種・2種タイプの時短時演出の素気なさを回避しています。更に10%の振り分けではありますが、2000個オーバーの当たりも存在している点はユーザーにとって魅力の一つとなりそうです。

RUSH突入・継続率比較


ライトミドルの戦国恋姫は・小TYで回数を重ねるタイプということもあり、単発率は非常に低く、継続率は最も優秀な数値となっています。安定志向の1種・2種タイプと言えそうです。

一方シンフォギアは単発率を多少高くすることで、TSの甘さをカバーし荒いゲーム性を匂わせます。

ミドルについては吉宗の単発率の高さが目につきます。それに対して継続率は平均的で特図2で常にMAXTY(1300個弱ですが)を発生させ満足度を上げるスペックです。ただ市場の反応はきつすぎるということでやや敬遠されつつあります。

まどか☆マギカは単発率を吉宗に対してかなり抑えることで安心感を与えています。継続率は吉宗と同程度で安心感を遊技者に与えるスペックと言えそうです。

継続時TY・時短時次回迄の時間

継続時TYはライトミドルとミドルでかなり大きな差異があるのは当然のことですが、TSが戦国恋姫よりも甘いシンフォギアは継続時TYで上回っていることは注目に値します。
ミドルについては、吉宗の方がまどか☆マギカよりやや多いですが単発率の差異を考慮するとまどか☆マギカの方が充足感は大きいのではないでしょうか。

重要ポイント
現状1種・2種タイプで問題とされる時短時の演出ですが、まどか☆マギカ以外は非常に短時間となっており、割と淡々と進行して当たりに至るという経緯が想像できます。それに対して、まどか☆マギカは圧倒的に長く、疑似ST機演出がある程度の演出満足度の向上に繋がっていると想像できます。

分析結果総合まとめ
1種・2種のライトミドル機、ミドル機の違いを考察した上で総合的に見て、今回のまどか☆マギカはバランスの取れた1種・2種機種として市場で結果を出す可能性は最も高く魅力的だと感じます。

※ 当サイトで使用しているホールや機械の画像はすべて許可を取り撮影し、掲載しております。

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