「CRぱちんこ必殺仕事人Ⅴ」導入3週目を検証
前回の記事では、営業データを基に、「CRぱちんこ必殺仕事人Ⅴ」の導入初週の動向と今後の対策をご説明しました。
今回は、主要機種の導入3週目(月曜~水曜)のデータを使用し、6月5日より導入3週目に突入した「必殺5」がどの様に推移しているか、今後注意すべきポイントは何かを改めて検証したいと思います。
◆近年の高稼働タイトル4機種の導入3週目結果
4機種のうち、平均稼働は「北斗7」が最も高い結果となりました。ただ、これはデータ取得の対象日がGW期間中の5月1~3日であり、全国平均稼働が17,000を超えていたことも大きく影響しています。
そこで、ここから先は、この時節的な要因を省くため、様々な数値を用いて、様々な視点から「必殺5」を検証したいと思います。
◆全国平均との差
まず、各機種の平均稼働と全国平均稼働の差を見ると、「必殺5」が頭一つ抜き出ています。GW商戦と夏期商戦の狭間にあり、増客の見込めないという不利な環境の中、「必殺5」の平均稼働は40,000以上をキープしている点は大きく注目されるところで、やはり「必殺5」は、ここ最近の機種の中でも非常に良好な結果を残していると言えるでしょう。
各機種の平均稼働率を全国平均稼働率で割った「貢献率」を見ても、約297%と4機種の中で最も高く、現在、「必殺5」は一般的な機種よりも約3倍のお客様を呼び込み、約3倍稼働していることが示されています。
しかしながら、何もかも順調というわけではありません。ここで気になる数値があったので、ご紹介します。
◆稼働の減少率
上の表は、導入初週と比較して、2週目、3週目に稼働がどれ位減少したかを示したものです。このうち、「北斗7」はGW商戦の影響により、減少幅が比較的緩やかでした。
「必殺5」に関しては、2週目は約5ポイントの減少率で踏み止まり、4機種の中で最も減少が緩やかであったにも関わらず、3週目では減少率が約16ポイントにまで伸び、「沖海4」に次ぐ大きな落ち込みを見せました。
導入初週の「必殺5」の稼働が約49,000と非常に高く、その反動が生じたと言えなくもありませんが、やはり看過するわけにはいきません。では、この要因は何か?次の数値を見ると明らかです。
◆玉粗利の推移
この表では、導入初週と比較して、2週目、3週目に玉粗利がどれ位変化したかをまとめました。
「必殺5」以外の3機種は、いずれも0.01円台の上昇に対し、「必殺5」では、2週目より一気に0.1円上昇しました。導入初週の結果に衝撃を受け、粗利幅の上昇の必要性を感じた方は多くいらっしゃると思われますが、わずか1週間で一気に上がってしまった点はやはり気になるところで、恐らくファンに「導入初週とは違う何か」を感じさせてしまったようです。
この玉粗利の推移と稼働の減少率を相関させると、「導入初週のデータを踏まえ、2週目以降に粗利を一気に上げたことがボディーブローの様に稼働に影響を与え、3週目に減少率として顕在化した」と捉えることができます。現在は40,000以上の稼働を依然キープし、好調であることは確かですが、現在の粗利が続けば、この好調が長く続かないかもしれません。
◆最後に
ここで、前回の記事でお話したことを改めて掲載したいと思います。
①「必殺5」は「海」寄りの機種。粗利を上手くコントロールしながら、長い目で活用していった方が導入効果を存分に発揮できる。
②現在、ホール内で集客力の高い商品は「必殺5」となるが、単体で売上を確保するよりも、「必殺5」目当てで来店したお客様を他の機種にも還流させ、店舗全体での売上アップを図る視点が必要。
この2つを踏まえると、改めて「必殺5」の導入メリットを活かす上では、他の話題機種とは異なる視点での運用が必要であると感じさせられます。特に他機種と同じ様に粗利を確保してしまうと、「必殺5」の良さを殺してしまう恐れがあり、粗利コントロールを如何に上手く行なえるかが大きな鍵を握るでしょう。
ここ最近、広告規制がますます厳格化し、お客様を店内へと誘導できる手法やツールは限られています。その意味では、「必殺5」でお客様を呼び込む「広告・宣伝」ツールと捉え、「多少薄利でも長く使う」ことを検討してみては如何でしょうか?
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