パチンコマシンレビュー 2018年8月
話題の機種をスペシャリストたちが独自の目線で徹底レビュー。
5大機種レビュー
総合評価
機種名 | トータルスコア(60点満点) |
---|---|
大都・押忍!番長 漢の極み | 27 |
ニューギン・信長の野望〜創造〜 | 32 |
平和・百花繚乱サムライブライド | 33 |
三共・ドラムゴルゴ13 | 28 |
京楽・仮面ライダーフルスロットル 闇のバトルver. | 43 |
レーダーグラフ
スペック
大都・押忍!番長 漢の極み
スコア 6点
特図2確変オール2400個。その代償として特図1で15%程度の潜伏・そして通常当たりの時短も32回だけ。この機種は、初当たりのみこのやや厳しい関門を設けて潜伏時はオール電サポ又は100回時短と、この手のタイプの中ではマシな方です。ミドルで最も重要な特図2の瞬発力は損ねていないので及第点はあげられます。
ニューギン・信長の野望〜創造〜
スコア 4点
確かにTSが1/305ととっつきやすくしてはありますが、その代償として、確変率が60%に抑えられ、MAX出玉も15個賞球ではありますが、9カウント,更に15Rと中途半端さは否めません。海シリーズや冬のソナタのように特図1・2間のラウンドの差異を少なくするのであればこれでも容認できますが、特図1のラウンド振り分けは決して良心的ではないのでただただ?マークです。
平和・百花繚乱サムライブライド
スコア 5点
この機械はミドル機として開発したのではなく、おそらく3個賞球時代の1/200程度のライトミドル機と同等のTYを実現するためにこの256という確率になったと考えたほうが良さそうです。実際作今の通常ベースを考えると初当たりまでの初期投資もそれ程乖離したものではないでしょう。ただライトを120程度のTSにした4個賞球の機械が不調なのでうまくいく可能性が高いとは言い難いものがあります。
三共・ドラムゴルゴ13
スコア 7点
私がゴルゴ好きなので褒めるわけではありませんが、非常に良いバランスかと思います。確かに特図1の突入率が40%程度に抑え込まれていますが、特図2に突入するとTYバランス及び継続率がBLACK海YMAに類似していることに気が付きます。本家の最新BLACK海は前作と同一の確率でありながら初当たりの突入率が抑え込まれており、損失感が強かったのですが、ゴルゴのTSならリトライ意欲も湧いてきます。
京楽・仮面ライダーフルスロットル 闇のバトルver.
スコア 8点
シリーズ機を打ち込み、追うファンはこだわりが強く何故その機種に食い下がるのかを理解せず開発し、ファンの抱くイメージを損ねると失敗するものだという論理を照らし合わせてこの機械を見るとまさにここだという部分(圧倒的継続率)を押さえてあり、その時点でファンは間違いなく留飲を下げることでしょう。文句がありません。
演出
大都・押忍!番長 漢の極み
スコア 5点
出玉重視のスペックがどう番長ファンに受け入れられるかが焦点になるでしょう。演出面については、前作とあまり変わりないのでコメントは避けさせていただきます。
ニューギン・信長の野望〜創造〜
スコア 6点
前作から4年の時が経ってのシリーズ物で液晶もきれいで音響も良い。演出面も悪くなく好きな武将のキャラクターを選択すると、リーチ、保留、リーチ期待値、エンディング等が変わり、飽きづらい工夫がされているのは評価できる。
平和・百花繚乱サムライブライド
スコア 5点
個人的にはよく知らないコンテンツだが、若者に認知度が高いコンテンツであるらしい。前作も甘デジ含めてホールへの貢献度があったのでやや期待しています。演出は、コンテンツを活かしてエロっぽい演出が中心。特に確変中はキャラクターを選択し、チューを重ねて結婚を出来るシステムとなっているところはおもしろいと感じましまた。評価は二分化されると感じましたので、この点数となりました。
三共・ドラムゴルゴ13
スコア 3点
個人的には好きなコンテンツ。本機は液晶非搭載のドラム機。スペックは悪くないと思われるが演出面には疑問が残る。このコンテンツをドラムで表現するのはゴルゴファンとしては難しいと感じました。でも一度はホールに打ちにいく予定です。
京楽・仮面ライダーフルスロットル 闇のバトルver.
スコア 7点
演出面は今までのライダーファンを納得させられる企画と出来栄え。わかりやすいところも高評価です。販売台数も少なめなので、初期稼働と集客面にも期待できる。目を引くのは84.77%という非常に高い継続率。個人的には好きになれるポイントですね。
コンテンツ
大都・押忍!番長 漢の極み
スコア 6点
パチスロではメガコンテンツと呼べる大都のキラーコンテンツだが、パチンコでは過去のシリーズ機は実績不足。
ニューギン・信長の野望〜創造〜
スコア 6点
4年ぶりの登場。過去の二作は、特に甘デジが活躍した実績はあるが、コンテンツとしては客層が薄い。
平和・百花繚乱サムライブライド
スコア 7点
ライトノベルからアニメとなり、萌えよりエロに近い作風。2013年に発売された1作目はそこそこ。スロットではヒットしている。
三共・ドラムゴルゴ13
スコア 7点
連載継続中の漫画としては日本一の長寿漫画。知名度は高いが、ドラム演出と1種2種がどこの層に刺さるかが鍵か?
京楽・仮面ライダーフルスロットル 闇のバトルver.
スコア 8点
1971年からテレビドラマでシリーズ化。コンテンツ力は高い。原作者が今年の24時間テレビでドラマになるなど、旬と言えば旬。
筐体
大都・押忍!番長 漢の極み
スコア 3点
ぱっと見た目で正直印象に残らない。厳しい言い方ですが、次回に期待したいところです。
ニューギン・信長の野望〜創造〜
スコア 4点
注目するところは左下から大砲役物はすごい大きさで、迫力があります。但し残念ながら筐体自体にインパクトは感じとれませんでした。
平和・百花繚乱サムライブライド
スコア 6点
まさに萌え系機種と一瞬で理解できる筐体。スッキリとした見た目となっている点は評価できるところ。役物の動きも悪くないです。
三共・ドラムゴルゴ13
スコア 3点
熱狂的なゴルゴファンの私としたら、筐体の世界観がゴルゴになっていない感じです。厳しい点数になってしまいました。次回のゴルゴに期待したいところです。
京楽・仮面ライダーフルスロットル 闇のバトルver.
スコア 6点
やはり見た目ではホール内で存在感があります。役物の動きも満足。ライダーファンも納得するところでしょう。
市場性
大都・押忍!番長 漢の極み
スコア 4点
出玉2400個搭載機だが、高出玉を特徴とした主力機が出揃っており、ラインナップ充実を主目的とした導入に止まる。
ニューギン・信長の野望〜創造〜
スコア 6点
増客の見込めない閑散期の中、中年〜中高年男性の集客と稼働を安定的に期待でき、常連客維持に貢献できる点はメリット。
平和・百花繚乱サムライブライド
スコア 5点
戦国武将を美少女化した定番的なコンテンツから、今作も若年男性からマニア的な支持を獲得する可能性は高い。
三共・ドラムゴルゴ13
スコア 5点
遊びやすさを重視したドラム機が主流となる中、連荘性能の高いスペックを採用し、他のドラム機との差別化を図れる。
京楽・仮面ライダーフルスロットル 闇のバトルver.
スコア 7点
過去の「〜ライダー」シリーズの中でも販売予定台数が少なく、自店オリジナル機種として長く活用できる可能性がある。
ホール温度感
大都・押忍!番長 漢の極み
スコア 3点
客層が絞られるうえに、このコンテンツでの1/319スペックは期待値が低い。
ニューギン・信長の野望〜創造〜
スコア 6点
オーソドックスな確変ループタイプでわかりやすい。この手のスペックは安心感があるので良い客層が遊技する。
平和・百花繚乱サムライブライド
スコア 5点
客層が絞られるが、マニアは多いことはプラス!但し、大当たり確率1/256は現時点では微妙な位置付けにある。
三共・ドラムゴルゴ13
スコア 3点
ドラム×シンフィギアスペックがウリだと思うが、このコンテンツでドラムがそそらない。
京楽・仮面ライダーフルスロットル 闇のバトルver.
スコア 7点
10月に予定されている新台の1/319スペック機で、最もギャンブル性とコンテンツのイメージが一致している。継続率85%!
総括
グラフ
スペックから見る支持層分析
私はミドル機の潜伏タイプが嫌いな理由は65%の確変率で潜られると、特賞⇒買い足しの繰り返しをする内に通常当たりに落ちて「さよなら」というケースが稀ではなく起きることに起因します。この時のファン心理は「こんなことなら最初から通常で当たったほうがまだましだった」と間違いなくなります。そういった意味で押忍!番長は特図2の優秀さを認めたうえでどうしても高得点を付けられないのです。信長・百花繚乱の中途半端さを考慮すると仮面ライダーの独走態勢は確定だとの認識を持っています。ダークホースとしてゴルゴが意外に良いかもとの密かな期待を持っており、演出の良しあしもありますが、ライト・ライトミドル双方のファンに魅力的に映る可能性が高いと思います。
導入後の営業ポイント1
大都・押忍!番長 漢の極み
「番長」シリーズらしい、投機性の高いスペックを採用しているが、出玉2400個搭載の主力機が充実している状況下、投機的ユーザーをどれ位固定化できるかは不透明。パチスロユーザーにも遊技を促進させ、店内での回遊性を高めていきたいところ。
ニューギン・信長の野望〜創造〜
コンテンツや戦国時代への知識を持つユーザーの方がより深く面白味を見出せる演出であり、リピート遊技の見込める対象が特定の男性に限られる。演出見たさのユーザーが持ち玉消費で遊べる運用を心がけ、稼働面で貢献度を高めていく必要がある。
平和・百花繚乱サムライブライド
シリーズ機としては2作目であるが、若年男性によるマニア的な支持が期待でき、運用面での安定性は高い。稼働や売上が想定通りに推移していくと予測され、今作も萌え系の1ラインナップとして、特定の男性層が断続的に遊技する状況を構築すれば良いだろう。
三共・ドラムゴルゴ13
ドラム機の中では、出玉や連荘での見せ場を構築できる点が大きなメリットとなり、中高年層による時間消費型の遊技、若年~中年層による投機的遊技の双方で訴求できる。他のドラム機との棲み分けを図り、細く長く活用していきたいところ。
京楽・仮面ライダーフルスロットル 闇のバトルver.
歴代の「~ライダー」シリーズで支持されてきた「出玉の瞬発力」や「スピード感」を1種2種混合スペックで再現しており、他の出玉2400個搭載機と差別化できる。投機的ユーザーの回遊性を高める意味でも、高出玉の主力機と同等の扱いとすることが望ましい。
導入後の営業ポイント2
大都・押忍!番長 漢の極み
導入したとしても、バラエティ導入?低貸し部門への導入は中古価格が大きく下がってからの導入か、高貸し玉部門での役割を果たしてからの導入で十分である。
ニューギン・信長の野望〜創造〜
オーソドックスな安定ミドルスペックなので、バラエティ導入も否定しないが、4円P部門で4台前後導入してもよいと感じる。客層も良いだろうから、比較的優しい営業を実践したほうがよい。
平和・百花繚乱サムライブライド
一部のマニアファンからの支持は高いため、バラエティ導入はお勧めできる。10月は話題機種がないだけに、ミドルタイプの回遊性を意識して高めたり、ミドルタイプに力をいれているイメージ作りをしておきたい時期でもあるのでミドル優先!
三共・ドラムゴルゴ13
機械代に余裕があれば、甘デジ部門でのバラエティ導入をしてもよい。4円P部門で粗利を獲得してから、低貸し部門への移動までトータルで考えれば、損はないと感じる。
京楽・仮面ライダーフルスロットル 闇のバトルver.
販売台数2万台以下の京楽ミドル機はそれなりに動くと感じる。同時期の対抗馬はサンセイの「巨人の星ミドル」やニューギンの「信長の野望ミドル」あたりだが、「仮面ライダー」がコンテンツ力と販売台数のバランスで一枚上である。4円P部門の機械整理としても4台~8台の導入は検討しても良い。
株式会社ピーマップス