大手ホール、台風19号の被災者支援。
先日日本全国で猛威をふるった台風19号ですが、気になるニュースが入ってきました。なんとマルハンさんが全国316店舗で「交換の権利を放棄した玉・メダル分」を被災した人たちの支援に充てる事ができる募玉・募メダルの支援活動を開始したとの事です。期間は10月16日から11月30日まで。集まった玉・メダルはマルハンが自治体・団体などへの寄付に充てるそうです。
筆者はかねてから「地域密着」という言葉にちょっと不穏な物を感じていました。言い方は悪いかもしれませんが「その場しのぎ」とか「適当」な感じがしてしまうのです。店舗型の産業であるぱちんこ業界ではこの「地域密着」という言葉がどうしても持て囃されがちなのですが、じゃあ一体なにが地域密着なのだろうと、以前から疑問に思っていたのです。
例えば一番効果的な地域密着の取り組みに「清掃」がありますが、ダイナムさんのように地域の清掃活動なんかを会社ぐるみで行なっている所は別として、そうでない中小ホールさんに属する、日々の業務に忙殺されるスタッフさんにとっては、それはあまりにも敷居が高すぎる話です。現実的じゃない。結果「店舗に来たお客さん」を対象にした、インバウンドな地域密着にせざるを得ない。例えば店舗が生涯学習教室的な催しを開催したり、あるいは地元の有名店(食事処)などの情報を店内に掲示したり。
それはそれで地域密着と言えなくもないのですが、果たして本当に結果が出ているのか。毎回参加する数名の地元住民の為に何かをする事の費用対効果はどうなのか。あるいはその実施の「結果」を店内に張り出す事が目的化しているのではないか。これは多くのホールが陥る可能性がある「施策の落とし穴」だと思います。地域密着というのは、言葉の感触がソフトなだけに、なにかコケそうなアイデアが出た時に反対しづらいものです。
結局の所地域密着とは、地域の経済を回すことだと思います。そしてその経済を回すのは、利益を共有するという意味のほかにも、経済的な損失を被った地域へ救いの手を差し伸べる、というのもあると思います。
マルハンさんは全国に316店舗もあります。当然被災地域にも店舗があるでしょう。その場所へ救いの手を差し伸べるため、全国のホールで活動を行う。これは完全に地域密着だと思います。もちろんマルハンさんという、業界の巨人のような法人さんだからこそできることだと思うのですが、この取組みは素直に素晴らしいです。
あとは筆者が知っている「地域密着」の取り組みに、「会社の飲み会などを地元のお店で行う代わりに、そのお店から広告費を貰って自社のメディアで拡散する」というのがありました。お店としては実質タダで広告が打てて、かつ会社も格安で飲み会が出来る。双方ウィンウィンです。メディアを持っているのが条件にはなりますが、これも未来を感じさせる取り組みだと思いました。
「地域密着」は口で言うのは簡単なのですが本当に難思います。しかしやらないと絶対に出来ない事でもあるので、今後「自社のファン」をどれだけ増やすのかが重要になっていく時流の中で、早めに取り組んだほうが良い事のひとつだと、筆者は思います。
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