パチンコ・パチスロ依存問題フォーラム
本日5月14日(火)、中野駅近くのもみじ山文化センターでパチンコ店における依存(のめり込み)問題に関する一般参加者を交えたフォーラムが開催されるそうです。パチンコ・パチスロ依存問題に関する対応の現状と課題に関する基調報告や、パチンコ依存相談機関(RSN)に関するパネルディスカッションなど、RSNの関係者や精神科医、大学の教授などを交えたかなり本格的な会合のようです。
ギャンブル依存、のめり込み問題に関してはいろいろな要素が絡み合った複雑な問題なので逐一述べる事はしませんが、本邦においてこれらがメディア等でクローズアップされるきっかけとなったのは、間違いなく「車内放置問題」だと思います。
車内放置。
私自身、子供を持つ親として非常に胸が痛い話です。「信じられない」という気持ちもありますし、単純に腹立たしい。近年では店舗の努力、あるいはRSNなどの支援機関の活動の成果もあり、駐車場での巡回などが当たり前に行われておりますが、それでも2017年は104件もの車内放置案件が発生し、生後2ヶ月の女児が死亡するという事件まで発生しています。当然、母親は実刑判決を言い渡されました。
業界が一丸となって車内放置ゼロを目指している中ですらこのような事件が発生するのだから、昔はさぞ酷かったんだろう、と思わず想像せずにはいられませんが、実際の所、車内放置案件が一気に増えたのは2006年の事です。それ以前は「赤ん坊を抱いてパチンコをする」のに関して罰則が無かったため、車内放置されるくらいであれば、という考えがあったかどうか知りませんが、子供や赤ん坊を連れたユーザーに対し、ホールも口うるさく注意することはなかったのです。
それが良かったのか悪かったのかは分かりません。しかし、法改正以降、明らかに18歳以下と分かるお客の立ち入りを許したホールに関して罰則規定が設けられた結果、車内放置が激増。死亡事件などが多発し、メディアによるパチンコバッシングの端緒になり、現在のギャンブル依存症対策の流れに繋がっているように思います。
これは、防ごうと思ったら防げた話なんじゃないかなと、どうしても思ってしまいます。パチンコ店に乳幼児を連れてきてはいけません、と法律の強制力を以てして決めるのであれば、現在進行系で進んでいる受動喫煙防止の為の喫煙室設置義務化と同じく、託児設備の設置義務化は盛り込んでも良かったんではないかと思います。実際に独自に託児施設を設置しているパチンコホールは山程ありますし、近隣の託児施設との連携などを強化している例もあります。
罰則を強化するだけで、因果に関して(しかもそれが人の命に関わる事です)片手落ちのままで公布する。
子供を連れてパチンコに来ている段階で、ある程度ズレているのだから、そういう人は店から注意されたら車内放置するでしょう。それはこのご時世に、未だに車内放置する馬鹿な親が一定数存在するという事実が明確に証明しております。勿論一番悪いのはその親です。ですが車内放置問題に関しては、行政側の想像力の欠如にも責任はあるように思えてなりません。
パチンコ・パチスロ依存問題フォーラム。興味がある方は覗いてみるのも良いかもしれません。
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