高純増ATの真打ちとなるか。パチスロ猛獣王 王者の咆哮
未だ高射幸機が現存しており、それらを粗利の柱としているホールも多いとは思いますが、2020年の本格的な6号機時代の到来を前に、各メーカーもどんどん魅力的な機械をリリースしております。
そんな中、いよいよあのシリーズの最新作が満を持して投入されております。
『パチスロ猛獣王~王者の咆哮~』がそれです。
もはや説明の必要すらないかも知れませんが、獣王と言えば2000年に発売されるや瞬く間にパチスロ界を席巻し、爆裂機ブームを作った名機中の名機です。厳密には同じくサミーの『ゲゲゲの鬼太郎SP』がATシステムのハシリなのですが、あちらのATは文字通りアシスト的な意味合いが強く、その後数年に亘って続いた一連の爆裂機の常識である「メインの出玉装置としてのAT」を採用したのは、間違いなく獣王が最初でしょう。
さて、当時を振り返って思うに、獣王がヒットしたのは設定1の機械割の極端な低さにも原因がありました。
ほぼ同時期に同メーカーから発売された機種としては『ディスクアップ』がありますが、こちらは設定1の機械割がフル攻略で100%越え。まあこれは極端な例かもしれませんが、リプレイハズシなどの技術介入が可能な台は総じて1が甘くなる傾向があり、またメーカーもそれをウリにしていた部分があるので仕方ないとは言え、ロデオの『ガメラ』など、設定1でフル攻略時104%などが謳われてしまうと、ホールとしてもどこから粗利を取れば良いのか分かりませんし、頭を抱えていた店長さんも多かったでしょう。
そんな中に登場した『獣王』は設定1のメーカー公称の機械割が94.5%。リプレイハズシの他にATを最速で消化すればゲーム数が伸びるという技術介入要素もありましたが、それでもフル攻略で96.6%程だったと思います。
当時であれば『マリーンバトル』なんかも同じくらい1が辛かった記憶がありますが、こちらはボーナス確率にのみ設定差があるというスタンダードな大量獲得機だったので、分母が大きいとは言え回せば回すほど設定の推測が効きましたし、1に終日突っ込む……というユーザーさんはほぼ居なかったと思います。
一方。獣王は1でもガンガン回してくれるユーザーが沢山おりました。
6は丸見えではありましたがそれ意外の設定を判別するのにはまずはボーナスを引き、さらにその後の高確率中に純ハズレを引く、という手順を踏む必要があったので、単純に「設定判別にお金が掛かる」台だったのですね。
圧倒的な出玉感。設定1の激辛さ。そして設定判別の難しさ(6以外)。
この3つが絶妙に絡み合えばこそ、ユーザーもホールもこぞって獣王に注力することになり、後の爆裂機ブームへの呼び水になったのだと思います。
さて、新しく導入される『パチスロ猛獣王~王者の咆哮~』ですが、ベースは49ゲームで1の機械割がメーカー発表で97.8%との事。最近の台の中では平均的な数字になっております。
まだシステム的にも各メーカーとも模索中の現在で今判断するのは難しいですが、高射幸機に頼らない営業をしていくためには『どのようにして6号機で粗利を取るか』が大変重要な課題になるのは明白です。
出来うるなら、高設定を使うためにも、1はギリギリまで低く抑えて欲しいのですが……。
まあ、機械割だけ低くても、ユーザーは絶対に寄り付かないので、そこをいかにして打ってもらうかの方が、遥かに難しいのは当たり前ですが。
さて。新しく生まれ変わった『獣王』。
初代『獣王』のように、一時代を築く日がくるのでしょうか。
導入後のユーザーの声に注目していきたいと思います。
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