~第六弾 業界におけるトキ消費の有用性について~

こんにちは、ピーマップス川添です!ここ最近多忙と体調不良により執筆活動が一時中断しており誠に申し訳ございません。

年末に向けて体調も回復致しましたので執筆を再開させて頂きます。

今後も、コラムを拝見して下さる皆様にとって少しでもお役立ち出来ますように精進して参りますので、何卒宜しくお願い申し上げます。

 

10月・11月共に全国的に平均稼動の厳しい状況が続く中、大阪府では来店告知が全面禁止へ、更には、2年連続倒産件数の増加する見込みなど暗いニュースが飛び交っており気分的に滅入ってしまいます…。

11月25日に今回で3回目となる「ユニバーサルカーニバル×サミーフェスティバル2018」

が共同開催され、全国津々浦々から1万6000人を超えるファンが来場されました。

2017年17,000人、2016年16,500人と若干来場者数が減少したとはいえ、まだまだ、パワーを持ったファンが沢山居ることは、今後販促をする上では一筋の光明であると感じます。

 

また、「ユニバーサルカーニバル×サミーフェスティバル2018」にも参加されていた悪魔をモチーフにしたライターさんで今年の4月から毎月、月に一度だけ千葉県のホール様での実戦来店をされており、そのアテンドをさせて頂きました。 そのライターさんはファンを心から大事にされる姿勢で、どんな時でも笑顔でファン対応する姿に来店されるファン数も着実に増え、最近ではメディアでも多々取り上げられるようになっているのも頷けます。今回は、そのアテンドから得た体験を元にお話をしていこうと思います。

 

千葉県もSNSでの店名を出した告知が現状厳しくなりましたが、一部ではファン同士のコミュニティが形成されており、告知の影響関係なしに集まるのはファンのパワーあってのものです。 ファンの方も来店時一緒に遊技したりするため、実践来店の費用を考えればファンの投資金額で償却も十分可能でもあるため、一過性の集客だとしても一緒に演者と盛り上がれる場所を提供してもらえるお店として、演者とは関係なく来店機会を与えることも十分可能です。

 

ファンの方とお話させて頂き、数名の方は実戦来店日以外の日でも、そのお店に足を運ぶようになったなど、非常に嬉しい報告を受けたりもしております。 演者の方を中心に一緒にファン同士でも楽しい時間を過ごすことでミクロ的な「トキ消費」が起きていることが伺えます。

「ユニバーサルカーニバル×サミーフェスティバル2018」も、また、マクロ的な「トキ消費」が起きたと当てはめることができます。

 

「トキ消費」とは同じ志向を持つ人々と一緒に、その時、その場でしか味わえない盛り上がりを楽しむ消費。モノ消費、コト消費の次の消費スタイルでハロウィーンやアイドル、クラウドファンディングのムーブメント、各種の総選挙イベントなどが代表的な事例です。

スマートフォンとSNSが浸透した現在、広がりつつある新しい消費スタイルで、モノからコトへの消費の変遷が提唱されて久しいが、トキ消費はその次に来るものと位置づけることができ、3つの特徴があるといわれております。

 

  1. 非現実性・再現性…時間や場所が限定されていて二度と体験できない。
  2. 参加性…コンテンツというよりも、その場に居て参加すること自体が目的の運動体。
  3. 貢献性…参加した成果が目に見えて分かり、貢献していることが実感できる。

 

ハロウィーンに仮装して渋谷のスクランブル交差点で見知らぬ人とハイタッチを交わす行動やクラウドファンディングで公開に結びつけた映画『この世界の片隅に』も「トキ消費」と言われており、上記3つの条件のどれかを満たしているからだと言われております。

 

そんなことを考えているうちに、今、業界が置かれている遊技人口の動向を振り返りながら図-1に示した遊技休止人口2,357万人、来店検討人口1,505万人と潜在的な人口も多く、今後、原則禁煙化も進むにつれて業界全体で間口を変えられることが理想ですが、タバコとの親和性が薄れることでピンチではなく、休止者に対するアプローチに対して「トキ消費」を意識した販促はできないのか漠然すぎるテーマともいえますが、本コラムを通じながら具現化していくことも元気30000発の役割だと思っております。

執筆にあたり様々な文献を調べたりして、とある大手広告代理店の研究員の方が言われていた心に残った言葉があります。 「人を消費者ではなく、生活者として見る」という前提があります。それは単純に消費の瞬間だけを捉えるのではなく、働いたり、恋をしたり、さまざまな生活の結果として消費が生まれていると考えて、生活者を全方位的に捉えようという発想です。

 

図-2の遊技参加者年代別のデータからも伺えますが、昔の高射倖性時代を知っている50代が減少傾向にあることは、今までの様々な規制と共に昔と比べて遊技に魅力を感じなくなってしまったのかを物語っている様に思います。遊技台の進化はもちろん、快適性が非常に高くなったことも、ユーチューブ動画や様々な広告代理店や企画会社がオリジナル番組をはじめ頑張って配信したりしております。増えている要因の一つは逆に言えばユーザーにパチンコを知る機会を与えるということが今までの状況では難しいという事の現われなのかもしれません。 もちろん若年層の方に対しては遊技との親和性を高めており、年代にもよりますがターゲットを生活者で考えなら、先ほど述べさせて頂きました「トキ消費」の3つの特徴全てを含める企画が実現できればとても理想的です。ただそのハードルは高いため、まずはどれかひとつをだけでも意識しながら集客のための施策を考えていくのもいいかと思います。

 

次号では、もう少し「トキ消費」を掘り下げながら、業界内でも「トキ消費」を意識した取り組みをされている事例や、他業種での事例などを参考にお話していれば幸いです。

※ 当サイトで使用しているホールや機械の画像はすべて許可を取り撮影し、掲載しております。

新着記事