「悪ふざけ動画」を考える
コンビニやチェーンレストラン等で店員による「悪ふざけ動画」がネット上で炎上し、ここ最近話題になっています。先日テレビで、この手の動画投稿について若い世代はどう思うのかを街頭インタビューしていました。大半の人達は、勿論呆れたというような答えをしているのですが、ただごく少数からは、「今では大変なことになるとわかったからもうやらないけれど、昔の自分はやっていたかもしれない」「拡散目的ではなく、ごく親しい仲の友達だけに限定すれば、やってしまうかもしれない」「仕事場のストレスが極限までくると、こういう悪ふざけで鬱憤をはらしたいと思う気持ちはわかる」とある種この行為を肯定的に受け止める人もいるというのです。仕事場で悪ふざけなどあり得ないと殆どの成人は「当たり前」に認識しているであろうと思い込んでいた私には驚きでした。
こういった意見を耳にすると、若い世代の方々と私達年代との「当たり前」の隔たりを感じずにはいられません。今回の店員による「悪ふざけ動画」で被害を被ったとあるチェーンレストランが、「アルバイト店員を退職処分にしたとともに、刑事・民事での法的措置の準備に入ったこと」を公表しました。その理由としては、世間に対する信頼回復よりもむしろ、全国で起きる同種の事件の再発防止が目的なのでしょう。すなわち、こういうことをしたら大変なことになるんだよ、と知らしめるために行動を起こしたのです。
米国では随分前から、Facebook(フェイスブック)などのSNSが若者たちに普及していました。それを受けて、多くの企業では社員や採用時の志望者のSNSをチェックし、又活用に対する注意を促し教育に力を入れていると聞きます。そして、それが故若者の警戒心も高まり、安易な投稿が少なくなったようです。SNS先進国であるアメリカのそういった取り組みは、我々も学ぶべき点が多いと感じます。
パチンコホール様も高みの見物ではいられないはずです。心無い「悪ふざけ」が動画で流れたならば、個人の責任では済まされない大事になるはずです。ホール内は個人情報をはじめ、メンテナンスや設定、そしてゴトに纏わる情報に溢れているのですから。
プライベートであるSNS等に口を出したら、働き手がいなくなるよ
とお思いになるかもしれません。が、しかし、軽率なスタッフの行動1つでお店が取り返しのつかない不信を世間様から買ってしまった時には、もう遅いのです。そして一旦ホール様が叩かれれば、業界全体が叩かれることになるのです。
ですので、今回のこの騒動を教訓に、まずは自店で、ネット活用やSNSとの付き合い方に対する意識の教育を考えるべきではないでしょうか。
かつて交際した相手のプライベートな画像や動画を嫌がらせでネット上に公開・拡散させる、いわゆる「リベンジポルノ」というものも大きな問題として注目を集めました。今後日本でも進学や就職、結婚などの際にSNSの情報が活用されることが当たり前になるかもしれません。
一旦ネット上に流出した情報は抹消することが難しいものです。例えば就職や結婚、人生の大きな次のステップに踏み出そうとする時に、流出した情報が本人の首を絞める可能性があるのです。
こういったことも、しっかり若い人達に教えていく責任が、それぞれの会社や職場にはあると思います。
※ 当サイトで使用しているホールや機械の画像はすべて許可を取り撮影し、掲載しております。