車内放置をなくす取り組み

今年のお正月に行ったホール様での話です。そちらの店舗様は郊外にあり、且大型店舗でしたので、当然多くの台数を収容できる大きな立体駐車場を備えていました。一通り遊び、さて帰ろうとすると、お正月早々負けて、よほど頭に血が登ったお客様でもいたのでしょう、幾つかある駐車場の階段の一つにゴミが散乱しているのです。それも不燃ゴミやら危険物やら生ゴミまで!
繁忙期のこと、スタッフさんもきっと店外の隅から隅まで見回る余裕がなかったのかもしれませんが、カラスなども群がり、とても荒れた一角となっていました。一旦ゴミが放置されると、次から次へとゴミを捨てられる傾向にあります。ことによると、その散乱したゴミも、複数の人によって捨てられたものかもしれません。店内だけではなく、店外も注意深くこまめに見回りたいものですね。

さて、駐車場の見回りの重要性というと、今年も暑い夏がやってきます。毎年必ずと言っていいほど起こる、悲しい事件「赤ちゃんの車内放置」の対策があげられます。

先日ネットニュースで、ぱちんこ大手法人様が、「「車内放置の子供を救う」ため窓ガラスを割る場合があります」との張り紙をしていると話題になっていました。
こちらのポスター、デザインが3種類あるようですが、眠る乳児の写真とともに、「絶対にヤメて! 子供の車内放置」「クーラーが効いていない夏の車内は15分で50度に達します」などと書かれているほか、「お子様の車内放置を発見した場合は救出の為、車の窓ガラスを割る場合があります」という記述があるようです。

ネットでは、この強硬手段も辞さない姿勢に対し、賛同の他、法的に問題がないのかなどと面白おかしく意見が飛び交っているようです。ただ私にはこのポスターはその法人様の、悲惨な事故を撲滅し、尊い命を守りたいという想いや願いの訴えなのだと思えました。その証拠に、そちらの法人様はポスターの他、スタッフさんによる駐車場巡回の徹底や、店内アナウンス、新聞の折り込みチラシでの注意喚起なども行っているそうです。このポスターは「窓を割る」可能性があることへの事前告知ではなく、「真剣に事故防止に取り組んでいます」という宣言に他なりません。とても好感が持てました。

因みに、ガラスを割ったことがあるのかというインタビューに対しその法人様は、「ガラスを割ったという事例はまだございません。しかし、弊社の店舗駐車場内で車内放置を巡回中の従業員が発見し、事故を未然に防いだ案件は昨年だけでも80 件以上ありました。これまでのところ、駐車場巡回による早期発見と店内アナウンスによる保護者の呼び出しで子供の救出が図れており、ガラスを割る状況に至ったことはございません」とのことです。

こちらの企業様はきっと、こういうポスターを作成し掲示することによって、お客様の意識と同時に、店舗スタッフさん一同の意識を高めることにより、事故を撲滅しようとなさっているのでしょう。実際昨年1年だけで80件もの事故を未然に防ぎ、尊い命を守れたのですから、真摯に取り組まれていることは確かですね。きっと車一台一台を丁寧に観察することが、周知徹底されているのでしょう。
こういった試みは、是非業界全体が一丸となって実行していただきたいものです。不幸な事故がなくなることは、皆が願っていることなのですから。

※ 当サイトで使用しているホールや機械の画像はすべて許可を取り撮影し、掲載しております。

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