女子社員の生理痛休とどう向き合うかを考える
先日知り合いの店長さんとの他愛ない話から、女性スタッフの生理痛休暇の話題になりました。勿論店長さんは男性、生理痛がどのようなものか分からず、ある女性スタッフがしばしば生理痛で欠勤することをどのように対処していいのか分からずにいるようです。
「生理現象だから仕方がない。」と思っていても、忙しい時や人員不足の日に急に休まれることが続くと、「生理痛ごときで休むのか?そこまで辛いのか?そもそも本当に生理なのか?」と勘ぐってしまうとのことです。
そうですよね。分かります。実は私も若い時分は相当生理痛に悩まされました。私は特に重かったです。お薬を飲んでも全く効かず、動くこともできず、授業に出て座っていることすらできずに、いつも保健室で寝ていた中学高校時代でした。そんな私が一番辛かったことは、同性である女性教師に「そんなに辛い?私はそんなことなかったし、他の生徒も平気にしている。それくらい我慢できないのか?怠けているのでは?」と言われたことです。同じ女性でもそれぞれ症状が違うものですが、その教師は女性だからこそ自身も経験があることで、「そこまで騒ぐのは大げさ」であると決め付けてきたのでした。これには傷ついたものです。
そんな経験がある私ですら、現場で若い女性スタッフがしばしば生理休暇をとると、「本当に生理痛で休んでいるのだろうか?」と勘ぐってしまうことがあるくらいです。同性同士でも意識の差が出るこの生理痛問題。男性には正にアンタッチャブルの領域であることは間違いないのでしょう。
ホールの現状では、そういった生理痛の欠勤に対して、毎月休まれると周囲がカバーしなくてはいけなくなり、仕事に影響が出て困ることであることは間違いないでしょう。現場仕事では、人員数を予定して組み立てていますから、急の欠勤はシフトに穴があきます。そんなことがしばしば起こると、もう男性の役職者は頭を抱えることしかできないのでしょう。
このような女性スタッフがいる場合、大概のホール様は女性の役職者に話をしてほしいという流れになると思います。ただそれは症状を聞き、医者にかかることを勧めることくらいが関の山で、根本的解決にはなりません。なぜなら生理痛に悩む女性の多くが病気というよりもむしろ体質的な原因であることが多く、医者にかかることで改善されるほど簡単な問題ではないからです。女性同士で話したからと言って、そこで解決を見出せない場合が殆どであろうと思います。まして私が経験したように、同性同士だからこそのデリカシーのない一言が、ハラスメント問題などを引き起こしてしまうこともあるかもしれません。そこに気をつけて、しっかりと向き合いたいものですね。
生理痛が重く会社を休みたいけれど、「理解してもらえないかもしれない」「みんなに言われてしまったら恥ずかしい」「何と言って伝えればいいだろう」などと悩む女性は多いのではないかと思います。生理痛で休むことがためらわれる暗黙の空気は、やはり男性優位な社会にはどうしてもあります。痛みに苦しむ上、そのようなことで悩むのは非常に切ないものです。
そういった女性社員の生理痛問題には、私はこのようなアドバイスが一番かと思います。
原則として、お薬で治まる程度なら仕事に行くべきです。多少の無理で頑張ることができるならば、それは頑張ってもらわないといけません。ただし、倒れるほどの痛みならば休むしかありません。しかし社会人である以上は、休むなら休むなりに、責任とフォローが必要です。この場合は、直属の上司や人事部などに自身の問題を恥ずかしがらず正直に相談し、職場に理解してもらいながら上手に休暇を取得していく道を探る必要があります。ある程度は次にいつ頃生理が来るかは見当がつくものです。その頃に連休のお休みを事前申請するなど、現場に迷惑を掛けないよう対処する試みはすべきでしょう。又、不定期な生理やその症状がよほど重い場合は、現場という所属を変えることも必要かもしれません。
総じて言えることは、生理痛が重いというのは、その人の個性の1つだと思います。それは個人の資質や能力(運動神経があるとか理解能力に乏しいなどの)と同じで、キャラクターの一部なのです。日々の頭数が必要な職場には、急な欠勤をする可能性が高いキャラクターの人には不向きであるかもしれません。厳しい言い方になるかもしれませんが、仕事内容を見直すことも必要でしょう。生理痛で仕事を休む罪悪感から十分な仕事のパフォーマンスが出来ないのであれば、それはそれでその女性社員も不幸ですし、彼女が活躍できる違う部署もあるはずです。
何度も言いますが、本当に辛い時は仕事を休まざるを得ません。ただし、どんな仕事であれ、仕事はチームプレーで行うもの。仕方がないからと言っても、チームメートに迷惑をかけてしまうことは事実あります。ですので、その生理痛で穴を空けることへの自身のキャラクターを十分承知し、普段は自分ができることを精一杯やる!ことを心掛けるべきでしょう。予期せぬ欠勤をすることが分かっているのであれば、その他自分ができる健康管理などはしっかりし、生理痛以外の病欠等はしない。こうして周りの信頼を得るべきだと思います。
「生理痛は人それぞれだから、本当につらい人は休むのはしょうがない。ただ嘘をついて生理休暇を使う人がいると、本当につらい人が使いづらくなってしまうと思う」こう思っている女性も多いのです。生理痛を万能の言い訳のように甘えの理由に使っている女性もいることも確かなのです。生理痛でも休み、ちょっとした風邪でも休み、寝坊等もしていれば、やはり周りからは好意的な理解は得られないでしょう。
今思えば、女性教師が手厳しく私に言った言葉も、もしかすると普段の学業に対する真面目とは言えない私の姿勢を見ていたからこそ、出た言葉だったのかもしれません。
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