バリアフリーを考える

先日24時間テレビが放送されていましたね。障害のある方もない方も、共に住みやすく、人生に目標や喜びや楽しみを持てるような社会は素晴らしいと思いました。

さて、今朝一番でとある駅前のAホール様を覗いてみました。すると、私の前に車椅子をご利用のお客様が。きっとこのお店の常連さんなのでしょう。迷うことなく、段差がないところにあるエレベータに行き(そのホール様は3階まであり、エレベータは三基ありますが、他の2基は数段の階段を登ったところあります)、スロットコーナーへ向かわれ、車椅子が置ける島端の台を確保していました。こうしてスムーズに車椅子の方がぱちんこを楽しめることは素晴らしいなと思いつつ、駅近くの他のホール様もその後回ってみましたが、入口に数段の段差があったり、島内が狭く車椅子で通れそうになかったり、はたまた車椅子等を置けるスペースがなかったりでした。やはり、今でもぱちんこホールにとってバリアフリーは当たり前ではないのだなと実感した次第です。そのお客様はきっと、数ある駅前ぱちんこ店の中から、ご自身が問題なく遊技機の前まで行けるお店を選ばれていたのでしょう。

普段、健常者である自分にとって小さな段差や階段など気にもならず、自分が行くお店選びの際にそういった環境面を考慮することはありません。しかし、足が不自由な方にとっては、自身の条件にあうお店でなければ遊技するというスタートラインに立つことすらできないというのが現状です。

人間自分がその環境に身を置かないとわからないことがあるものなのですね。郊外などでは、障碍者の方専用の駐車スペースを設けていらっしゃるホール様も確かにあります。ただ、その気配りもそこまでで、店舗では島内にはドル箱が所狭しと並んでいたり、お手洗いが狭かったりで、そういった方々のことを十分にはフォローされていないものなのです。

娯楽産業として、私たち業界も誰もが気楽に遊ぶことができる環境を整えることは絶対に必要なことです。遊技人口がどんどん高齢化するであろうこれからの時代、こういったバリアフリーに対して、なお真剣に考えることが求められるのではないかと思います。

ホールの構造自体を変えることは費用が嵩むので、今すぐに解決できる簡単な問題ではないかもしれません。まずはできる範囲で、例えば少しの段差ならばスロープを付ける、ホールスタッフが人的にお手伝いをする、「不便があれば対応します」ということを周知徹底するなど、ぱちんこを全ての人にとって開かれた娯楽にするためには大事な取り組みではないでしょうか。

大手法人様などは固定椅子を取り外し可能にしたり、広いお手洗いを完備するなど、こういったバリアフリーの取り組みを既になさっているようです。しかし、そういった設備が整っているのかどうかが実際に行ってみないと分からないのでは、「障碍を持つ方も安心して遊べるお店」としてはなかなか認知されないと思いますので、もっと積極的に告知すべきではないでしょうか。
また、健常者では気付かない不便がホール内にはまだまだあるはずです。障碍のある方や介護経験者の方などに、実際にはどのようなところが不便に思うのか・・・など教えを請うことも有効かもしれません。

※ 当サイトで使用しているホールや機械の画像はすべて許可を取り撮影し、掲載しております。

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